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すると彼らはこぞって席を立ち、私たちを囲むようにしてやって来る。何なんだ、早くご飯を食べなさいご飯を。お昼休みだって限られてるんだぞ。

「え、ローレンだけずるくない?は?」
「甲斐田さんキレすぎ。見苦しいっスよ?」

 ぎゃんっ、と喚いた晴を鼻で笑うローレン。これ見よがしにお弁当箱を掲げているが恥ずかしいのでぜひともやめていただきたい。恥ずかしいので。

「俺たちまだ1回しかAちゃんの手料理食べてへんのにずるいやん。」
「嘘つくなよアニキ!Aちゃんのおにぎり食べてたくせに!」

 駄目だささくれた今の晴の心にはなんと話しかけようと噛みつくような返答しか返ってこない。というか晴には何度か手料理を振舞っているはずなんだけど、それでもこの反応なのか。私の手料理なんてなんの付加価値もないというのに。

 しかしあまりにもローレンの手に持たれた可愛いお弁当袋に視線が集まりすぎていて、ついにいてもたってもいられなくなった私は声を上げる。

「あの、そんな大したもの詰まってないですし。昨日の夕飯も入ってるし、期待されるようなものでもないかと。」
「え、あの生姜焼き入ってンの?マジ?」
「…ちょっと待って、昨日の夕飯を知ってるってことは…一緒に食べたってこと?」
「え?まあ、そうですね。時間が合うときは一緒に食べてます。」

 学校に入学して、それぞれに寮が分け与えられて偶然隣同士の部屋だということが分かって。事件以来私たちの関係性に変わったと言える部分は少なからずあって。根本的ものは変わらないにしろあの村にいたときのローレンの印象としてはまさしく「従者」であったし、しきたりで顔を隠していたせいで表情も読めず、私が食事を摂っているときもずっと後ろで手を組んで待っていた。きっと昔の私が今の私たちを見れば、さぞ驚くことだろう。

「…女子寮に男子って入っていいの?逆もそうだけど。」

 剣持くんの些細な疑問。しかし私たちは顔を見合わせて首を傾げる。

「皆一緒ですけど。」
「はい?…今、なんと?」
「3組は男女一緒の寮、つっても外見はただのボロアパートだけど。」

 ガチで幽霊とか出そうな感じではある、そう加えたローレンだがその言葉に反応はない。どうしたのかと問いかけるよりその前に難しい顔はぱっと変わり、話題は再びお弁当へと移ったのだった。

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はるた。(プロフ) - purin1127yさん» コメントありがとうございます!自分ペースにはなりますがこれからも更新していきますので、よろしくお願いします! (3月23日 11時) (レス) id: 1d5bdf50b7 (このIDを非表示/違反報告)
はるた。(プロフ) - 蝶形苺_DIAさん» コメントありがとうございます!嬉しすぎるお言葉です😭 (3月23日 11時) (レス) id: 1d5bdf50b7 (このIDを非表示/違反報告)
purin1127y(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます。無理しない程度に更新頑張ってください‼︎ (3月22日 3時) (レス) id: da4c80d9fc (このIDを非表示/違反報告)
蝶形苺_DIA(プロフ) - まっじでおもろい!小説家になれると思いますっ!更新楽しみにしてます😍 (3月19日 22時) (レス) @page47 id: b7f5c20393 (このIDを非表示/違反報告)
はるた。(プロフ) - 継森さん» コメントありがとうございます!こちらこそ、読んでいただいてありがとうございます!誤字のご指摘もありがとうございました、訂正いたしました! (3月19日 22時) (レス) id: 1d5bdf50b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はるた。 | 作成日時:2024年1月6日 22時

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