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視線と言葉は人を選ぶ ページ17

翌日の昼休みのこと。またいつもの通り空き教室に集まった私たち。午前中は座学ばかりだったけど、頭を使えば自然とお腹も空くというもの。4限目の終わり掛けにはもうぐぅぐぅと凄い音を鳴らしていた私のお腹、杠葉くんが驚いたようにこちらを見てその正体が私のお腹の唸り声だと分かると声を殺して笑っていた。ここ最近で一番恥ずかしかったことかもしれない、うん。

 終了を告げるチャイムが鳴るなりお弁当袋を掴んで空き教室まで走った私、誰もいないと思って思いっきり開けたドアの向こうに授業の終了が早かったという3年生組がおり目を丸くしてこちらを見る様子を見て、ここ最近で恥ずかしかったことが秒速で更新された。

「どうしたんAちゃん。」
「誰かに追っかけられてるの?」
「まさかまたあの鳥みたいな…」
「え、ガチどうしたん。」
「…おっ、お腹空きまして、その…」

 素直に答えてみれば案の定彼らは吹き出した。隠そうともせず腹を抱えて大笑いする(特に会長)彼らを横目にいつも通りの席に着く。

「腹減ったんだもんな、そりゃァあんだけは走って来ても無理ねェわ、な?」
「…会長、その顔どうにかなりません?めっちゃ馬鹿にしてますよね?」
「いやァ?別にぃ?馬鹿になんてェ、してませんけどぉ。」

 くっそ、顔整ってるからこちらを見下し馬鹿にするその表情でさえも様になっているのが非常に腹立たしい。そしてこれ以上私が何を言おうがのらりくらりとされることは目に見えていたため、最後にきっ、と彼を睨んでから顔を逸らしお弁当箱を開ける。

 お弁当のおかずは昨日の生姜焼きと朝作った卵焼き、焼いたウインナーにハムとチーズを巻いたちょっとしたもの。保温カップにはお味噌汁。小さく手を合わせていただきます、と呟いたとほぼ同じくらい後ろのドアが開いた。

 少し視線をそっちにやると、剣持くんにローレン、そして晴が立っていた。彼らもそれぞれお腹空いた、と呟きながらいつもの位置に座る。

「え、お前自炊出来たん?」

 会長の疑問が零れる。目線はローレンの手元へと注がれていた。ああ、そうか。ローレンいつも購買のパン持ってるもん、そう思われるのも当然か。

「いや違う、…これAの手作り。」

 少し誇らしげにお弁当袋を掲げて見せると、他の生徒会メンバーも驚いたような顔をした。…いやそんな大したもの詰まってないんですけど。

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はるた。(プロフ) - purin1127yさん» コメントありがとうございます!自分ペースにはなりますがこれからも更新していきますので、よろしくお願いします! (3月23日 11時) (レス) id: 1d5bdf50b7 (このIDを非表示/違反報告)
はるた。(プロフ) - 蝶形苺_DIAさん» コメントありがとうございます!嬉しすぎるお言葉です😭 (3月23日 11時) (レス) id: 1d5bdf50b7 (このIDを非表示/違反報告)
purin1127y(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます。無理しない程度に更新頑張ってください‼︎ (3月22日 3時) (レス) id: da4c80d9fc (このIDを非表示/違反報告)
蝶形苺_DIA(プロフ) - まっじでおもろい!小説家になれると思いますっ!更新楽しみにしてます😍 (3月19日 22時) (レス) @page47 id: b7f5c20393 (このIDを非表示/違反報告)
はるた。(プロフ) - 継森さん» コメントありがとうございます!こちらこそ、読んでいただいてありがとうございます!誤字のご指摘もありがとうございました、訂正いたしました! (3月19日 22時) (レス) id: 1d5bdf50b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はるた。 | 作成日時:2024年1月6日 22時

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