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「シスコさん歩き？車ですか？」
「車で来たよ。Aは？」
「いつも通り自転車です。」
「じゃあ車乗せるか。」
「いいですか？」
頷くシスコさん、その言葉をありがたく受けとり自転車置き場からからからと自転車を運んでくる。彼は自分の車のトランクを開けて私の自転車を乗せてくれた。
「このまま真っ直ぐ帰ってもいいの？」
「はい、大丈夫です。お願いします。」
「はいよー。助手席乗ってもらっていい？」
「了解です。」
彼の車に乗り込むと、車内に広がった芳香剤の香りが鼻腔に届く。あまりキツすぎない、だけど甘さを持ったその香り。なんとも彼らしい。
「なに、どしたん？」
「いや、いい匂いするなって。」
「そう？キツすぎない？あれだったら窓開けてもらってもいいよ。」
「大丈夫です。」
貧乏大学生をやっている私はもちろん運転免許なんてものも持ってなくて、しかも一人暮らしだから誰かの車に乗るなんてこと滅多にない。滅多にないが、たまに私を車に乗せる人がいる。その人の車もまた、同じように芳香剤の匂いがする。あまりにきついからその人が酔っていることもしばしばあるくらいだ。じゃあやめればいいのに、なんで思うがやめられない理由があるのだから我慢する他ない。全く、難儀だと思う。
「家ってどの辺だっけ？」
「そう遠くないんですけど、ここ真っ直ぐ行ってもらって__」
シスコさんに案内をしながらふとルームミラーを確認して、次の瞬間背筋が震えた。
「…き、来てるんですけどあの人。」
「ガチじゃん。」
さっき駐車場で見たあの車が、一定の距離を空けて後ろを付いてきているのだ。流石に怖くてシスコさんを見てみると、彼もまた表情が引き攣っている。
「…撒けるかな。」
「えっ？」
先の信号を見据えながらシスコさんはアクセルを踏む。それまで安全運転だったのに、目の前の信号が黄色に変わった瞬間のことだった。
「ごめん、ちょっとスピード出すから。」
「えっ？」
もう信号が赤に変わるのに、いきなりアクセルをぐんっ、と踏んだ彼。伴うようにスピードの出る車体。近くで聞こえるクラクション。赤信号に変わる瞬間の出来事だったため、後ろの車は着いて来れなかったようだ。
「シスコさん、道交法って知ってます？」
「ごめんって、でも緊急事態だったじゃん？それにギリ信号は守ってたから。」
「まあ、そうですけど。」
後ろの車とは離れたし、もう大丈夫だろう。多分。
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お茶呑み星人(プロフ) - nrちゃんの目からハイライト消えた姿になるのてぇてぇです、ありがてぇです。おじさんどうなっちゃうのかなわくわくすっぞ！ (5月7日 13時) (
レス) @page22 id: f23fab1da2 (このIDを非表示/違反報告)
ばおばぶ(プロフ) - いつもウキウキで読ませていただいております！(大好きです！)最後に最推しが！！出たので驚愕歓喜でクソデカ感情抱えながら大の字になっちゃいました！！！ありがとうございます:(っ ;ᾥ; c): (3月8日 21時) (レス) @page18 id: 5e815c05a6 (このIDを非表示/違反報告)
快晴(プロフ) - 凄い好きです！！！！更新待ってます🥂✨ (2月11日 23時) (レス) @page16 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
宝石 - とっても面白くて大好きです!更新ふぁいとです！ (1月25日 19時) (レス) id: 81d1859980 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるた。 | 作成日時：2023年11月13日 0時
