大学生バイト ページ1
「ねえA。今日遊びに行かない？」
大学、講義が2限で終了するという学生になってはこの上なく有難い時間割の日。授業で使ったレジュメや教科書等を揃え、鞄にしまおうとしている私に声を掛けて来たのは友人であった。
彼女は私の返答に期待しているようで、ピンクのアイシャドウで縁取られたきらきらとした瞳を瞬かせるともう一度遊びに行こうよ、と言った。
「今からバイトなんよ。」
「え、ガチ？バイトかぁ。」
それなら仕方ないね、彼女は私と同じくバイト戦士であるためその忙しさについては理解してくれているらしい。ただ彼女と私と違うところは、バイト先である。
「それにしてもコンビニバイトなんてよくやるよねぇ。」
もう帰ろうとしている私の横にわざわざ座った辺り、どうやら私をすぐに返してくれる気はないらしい。ごてごてと飾られた自分のネイルを見つめながら、話はまだ続く。
「私コンビニとか絶対無理。」
もう聞き飽きた言葉である。バイト先どこ？と聞かれた素直に答えれば大体の人間がこういう返しをしてくるのだ。やること多いし絶対無理、なんて言うが私からしてみれば居酒屋バイトの方がよっぽど大変だと思う。酔っ払いの相手とか絶対無理、怖すぎる。
「そう？覚えたら案外いけるもんだよ。」
「でもそれまでが大変なんじゃん？」
私は知っている。何を言おうと私の考えをでも、だって、と切り返すこと。つまりこちらが何を唱えようが彼女はそれら全てに聞く耳なんて持たないのである。そういう人間性なのだ。
「てかさ、Aってどこのコンビニで働いてんの？」
「ちょっと離れてるとこ。」
「ふうん。」
彼女の視線はまだネイルから離れない。私は教材たちを全てリュックにしまい、わざとらしく立ち上がる。
「それじゃ、行くね。」
「はーい。また明日ねん。」
ようやく私に視線をくれた彼女はひらひらと手を振り私を見送ってくれる。講堂を抜け、誰にも話しかけられることはないだろうと確信した瞬間イヤホンをつけ周りをシャットアウトした。
何だかんだこの時間が1番楽しいのだ。
私の一人暮らしをしているマンションはここから30分以上電車に揺られなくてはいけない。その間、何も考えることなく耳に直接流れ込んでくる音楽にだけ頭をやっているその時間が堪らなく好きなのだ。
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お茶呑み星人(プロフ) - nrちゃんの目からハイライト消えた姿になるのてぇてぇです、ありがてぇです。おじさんどうなっちゃうのかなわくわくすっぞ！ (5月7日 13時) (
レス) @page22 id: f23fab1da2 (このIDを非表示/違反報告)
ばおばぶ(プロフ) - いつもウキウキで読ませていただいております！(大好きです！)最後に最推しが！！出たので驚愕歓喜でクソデカ感情抱えながら大の字になっちゃいました！！！ありがとうございます:(っ ;ᾥ; c): (3月8日 21時) (レス) @page18 id: 5e815c05a6 (このIDを非表示/違反報告)
快晴(プロフ) - 凄い好きです！！！！更新待ってます🥂✨ (2月11日 23時) (レス) @page16 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
宝石 - とっても面白くて大好きです!更新ふぁいとです！ (1月25日 19時) (レス) id: 81d1859980 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるた。 | 作成日時：2023年11月13日 0時
