psycho [TOP4] (ページ41)

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「んー、と…これくらいかな？」

「紙に書いてあるものは全部買いましたね。」

「いや、まだだよ？」

「え？」

ここ、と指さされたところにはお世辞にもうまいと言えない猫のイラストと、キヨさんの字。

漢字も使われてて私にはあまり読めない。

「なんて書いてあるんですか？」

「“ガッチさんはAに似合う洋服とその他諸々の必要なものを買ってくること。

そしてAは欲しいものを遠慮せずに言うこと。

帰ってきたときにチェックするからな。”

だって。」

「それはつまり…？」

「んー、Aはわがままを言っていいってこと。」

だから遠慮せずに欲しいもの言うんだよ、とガッチさんは私に優しく言ってくれた。

食材を買ったあと、一旦それを車に置いてからもう一度戻ってきた。

二階には服や靴、三階には普段使うようなものが売っている(と教えてくれた)。

「さ、まずは洋服を見に行こうか。」

「あの、私どんなものがいいかとか分からないんですけど…。」

「おじさんに任せなさい！」

胸を張ってそう言うガッチさん。

やけに子どもっぽいガッチさんに少し笑えた。

彼の入ったところに、目を引かれた洋服があった。

同じような黒のワンピースだけど、腕の部分が透けていてとても可愛らしい。

「これ、気に入った？」

「…はい、私これが欲しいです。」

やめておこうかとも思ったけど、キヨさんの言葉を思い出してお言葉に甘えることにした。