psycho [TOP4] (ページ24)

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そのときは俺も正常な思考だったから、すぐに警察に電話しようと電話に手を伸ばしてた。

でもあいつらはそれを阻止してきた。

必死に俺にしがみついてやめてくれと懇願する姿に何かがすっと冷めていくのを感じたよ。

そのときに母親の鞄に入ってる注射器が見えた。

なんでそんなモン持ってんのかも、それで死ぬのかも分からなかったけど。

流れる妹の血とこいつらの血を混ぜることはしたくなかったからイチかバチかにかけて俺はそれを手に取ってとりあえず父親の首に刺して液体を入れ込んだ。

叫ぶ母親。それを見てやべーやつだってことは理解できた。

だから、同じように母親にも注射器を刺した。

ごめんなさい、とどれだけ言われてもそれになんの意味も感じなかったんだよね、当たり前だけど。

『自業自得だかんな。』

苦しみ、倒れた2人を見下ろして妹に駆け寄ったけどもう駄目だったね。

体は冷たくなってたし、何度名前を呼んでも返事は返ってこなかった。

もしあのとき俺が忘れ物何て取りに行ってなかったら。

もしあのときもう少し早く帰れていたら。

妹を救うことなんて簡単にできていたはずなのに、ってあの日からずっと後悔してんだよ。