psycho [TOP4] (ページ39)

今日:8 hit、昨日:18 hit、合計:114,253 hit

鞭見えた飴ページ39

uszw

「ちが、そこはこうだろ！」

「う、すいません。」

「ほら、やり直し！」

なんだ、この光景。

朝、いつもより遅めの時間に起きてきた俺は目の前の景色が受け入れられなかった。

椅子に座り、ペンを握るAの横には怖い顔のキヨ。

怖い…ってかあれは完全に楽しんでるときの顔だな。

「おはよ、うっしー。」

「おはようガッチさん。なに、この光景。」

「さあ、俺が起きてきたときにはもうこんな感じだったよ。」

「そうなの？…Aー。」

「牛沢さ、」「こらA！逃げんなよ！」

キヨから走って逃げてきたAは俺の後ろにぱっと隠れた。

服の裾をきゅっと握って肩口からキヨを覗く姿が小動物のよう。

「うっしー、A差し出せ。」

「まあまあ、一旦休憩しようぜ。Aは俺の朝飯作ってくれる？」

首取れんじゃねえかってくらい頷いてそそくさとキッチンへ入っていく。

「なんで逃がしたんだよ。」

「拗ねるなよ。」

「子どもだなあ。」

「うっせ。」

こいつ、Aに心開いたな。

態度が俺らに対するものと同じになってるし、何より楽しそう。

「Aー！それ終わったら体動かすの手伝えよー！」

持ち前の大声でキッチンのAに声を掛けるキヨ。

それに答えたAの声は明らかに疲れ切っていた。