psycho [TOP4] (ページ16)

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それのピンを抜き、レトルトさんに当たらないような場所に投げる。

「え、なに…？！」

上手く気を逸らせたらしい。この隙にすべてやってしまおう。

「…弱かったな。」

いや、私が強いのか。

それにしてもこの靴はやっぱり歩きずらい。

ヒールを脱いでそのままで歩き出す。うん、こっちのほうが楽だ。

片手に靴を持ち、ガッチさんの姿を探す。

「…何してんの。」

「ああ、迷子になったみたいで…。」

「ふうん。」

聞いて来たくせに興味なさそうな顔。

まあ、別にいいけど。

「あ、いた！もお、どこにいたのさ。」

「ごめんなさい、ガッチさんだと思ったら全然知らない人の後ろにいたみたいで…。」

苦しい言い訳だろうか。

「そうなの？もう、気をつけてね。」

単純な人で良かった。

もう一度だけ謝ってから今度は3人で牛沢さんとキヨさんを探す。

「あの部屋じゃないかな。」

「行くよ。」

2階の一番奥の部屋。

そこに入ると、もう2人はそこにいた。

「お疲れー。」

「おー。いまから殺るとこだよ。」

部屋の奥で震える男女。これが今回のターゲット。

「た、助けてくれ、」

「いやよ、殺さないで！」

「金か？金なら渡すから！」

「いやあ、でも俺らの言い値で払ってくれるお得意さんがいるんでねえ。」

「じゃあ、じゃあお前らにいいことを教えてやるから！」

その言葉に興味を持ったらしい牛沢さんの声色が明るくなった。

「ああ、ある研究施設のことだ、」