psycho [TOP4] (ページ13)

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「A、行くよー？」

「はい。」

黒のスーツにネクタイをきちんと締めたガッチさんが迎えに来てくれた。

手には骸骨のお面を持っている。

私がそれを見ていると、顔バレしないためのものだと教えてくれた。

「全員付けてるから、ちょっと不気味な集団かもね。」

ふふ、と笑うガッチさんの後ろに着いて歩いていく。

玄関を出ると黒の大きな車が止まっていて運転席にはキヨさんが気怠そうに座っていた。

「じゃあ、Aちゃんは一番後ろに座っててね。」

「はい。」

言われた通りに一番後ろに座り、大人しく外を眺める。

館は相当森の奥にあるらしくだいぶ景色が変わらなかった。

しばらくすると車は止まり、その先には豪邸が見えた。

「じゃあ、行くか。」

「足引っ張んじゃねえぞ、弱ェんだから。」

キヨさんは黒の猫面を被り、口角を上げて笑ってそう言った。

この人、私を見下すときだけ楽しそうだ。

車から降りたキヨさんはトランクを開けて入れてあった大きな鎌を取り出した。

黒と白のピエロの面をしたレトルトさんはナイフ、牛面をした牛沢さんは変な色の液体が入った注射器を数本持っていた。