stage3 ページ16
Aside
今日も今日とてバイトが終わった。いつもは早く終わってユンギヒョンと帰りたい思っているが、今日は一生終わらないで欲しかった。
なぜなら今日は ”あの日”だから。
でも、今回はうちに帰る前にちょっとユンギヒョンと話す時間がある。少し心を明るくできる時間がある。ヒョンがいてくれてよかった。前回は"あれ"が行われる前は一人ぼっちだったけど、今回はユンギヒョンがいる。今回は”あの地獄”の前につかの間の安らぎを感じられそうだ。
夜8時、マイクコードや照明の片付けが終わったので、ユンギヒョンを待たせているライブハウスの控え室へ向かった。ドアを開くと、ヒョンが何かを真剣に読んでいるのを発見した。
「ヒョン!何読んでるんですか?」
「うおっ、.....何だAか。」
ユンギヒョンが座っているソファーに俺も座った。ヒョンに近寄って、ヒョンが手に持っていた紙を覗き込んだ。何かのポスターみたいだ。
「hit it オーディション.....???」
「........。」
俺もポスターの内容をざっと読んだ。
ヒップホップグループ"防弾少年団"を作るためのオーディション。2カ月後に開催。
ラップバトルの形式で行い、勝てばソウルでbig hitの練習生になれる。そして、練習生として生き残ればデビュー決定.......何これ。
「........ヒョン、これ受けるの?」
「いや.......。なあA、実は俺、この頃考えてたんだ。」
ヒョンはポスターを机の上に置くと、俺と肩を組んできた。いつもなら俺もヒョンの肩に腕を回すけど、今回はその気になれない。
ものすごく嫌な予感がする。
「A、俺はここに来たときからアンダーグラウンドのラッパーになりたいとずっと思ってる。けど、何個もアルバイトを掛け持ちしている兄貴達を見て、現実を知った。ここの環境は、ラッパーとして食っていく人間にとっては決して優しい場所なんかじゃない。」
「なあ、A。俺がこのオーディションを受けて合格したら何かが変わると思わないか?」
「思わない。」
「...!!」
俺はヒョンの腕から抜け出して立ち上がった。
「ヒョン、分かってるの?このオーディションに合格したら芸能人になるんだよ?それがどれだけ大変な道なのか分かってるの?成功できたとしてもテレビ出演やライブで忙しくなって大邱になんて滅多に帰ってこれなくなる。ソウルからここまでどれくらいかかるか知ってるの?」
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haruusa(プロフ) - ゆきさん» ゆきさん、コメントありがとうございます!2章楽しみとのことで嬉しいです!頑張って準備しますので是非これからも楽しみにお待ちください😊 (12月21日 11時) (レス) @page49 id: 027e976ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - はじめまして!第二章めちゃくちゃ楽しみです!更新楽しみにしてます!! (12月20日 17時) (レス) @page49 id: 9d997c55ea (このIDを非表示/違反報告)
haruusa(プロフ) - ruru_chandayo00さんありがとうございます!そう言って頂けて死ぬほど嬉しいです🥹今書いている話は繊細に書きたいシーンなので時間がかかっています( т т )楽しみにして頂けると幸いです!読んで頂きありがとうございます💜 (10月25日 0時) (レス) id: 027e976ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ruru_chandayo00(プロフ) - こんなに続きが気になる作品初めてです!楽しみにしてます! (10月24日 10時) (レス) @page43 id: 9f9b345cea (このIDを非表示/違反報告)
haruusa(プロフ) - LunaLunaさん、コメントありがとうございます😭グクちゃん、はもう少し後に初出演予定なのですが匂わせしちゃいました((((もうすぐ他のメンバーが登場するので是非楽しみにしていて下さい!読んで頂きありがとうございます🙏✨ (10月13日 14時) (レス) id: 027e976ee2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うさうさ | 作成日時:2023年8月6日 23時