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「褒めたらめっちゃ顔真っ赤なるし、毒舌やし……完璧にツンデレやろ」
「だからっ、ツンデレじゃないって言ってるじゃないですか！」
「怒った顔もかわええなぁ」
「怒っても全っ然怖くない所もかわええな」
「──からかってます？」
「………え？」
どうせ嘘に決まってる。小学校の時は男子からマトモに可愛いなんて言われた事なかったし、ずっと女の子達と一緒にいたから、身内以外の『男』という生き物をあまり信用できていないのだ。
「貴方達は顔整ってますし、そういう発言は他の女の子にも誤解与えますよ」
「……あれ、今遠回しにイケメンって言うてくれた？」
「………！！」
完璧に墓穴を掘ってしまった。この人達の事を褒めてどうする。彼らに冷たく言い放ったつもりが、まさか自らの首を絞める羽目になるとは。
「ち、ちがっ、別にそういう意味じゃなくて、」
「更に顔真っ赤やん」
「今ならAちゃんの顔から出とる湯気でキャンプファイヤー出来んな」
「だから！！からかうのはやめてください！！」
「まーまー、そう怒んなって。お茶でも飲んで落ち着き？」
村上先輩から貰ったのは麦茶。凄いな、軽音部の部室って冷蔵庫まであるんだ。叫び過ぎたせいで、喉がカラカラ。
「……どうも」
何故か皆ニヤニヤしている。私の顔が真っ赤なのがそんなにおかしいか。だとしたらめちゃくちゃ失礼な人間だ。
「な、なんで笑ってるんですか」
「別にぃー？笑ってへんよぉー？」
「はよ飲みぃや」
丸山先輩にはぐらかされ、錦戸先輩から急かされるので一口飲むと口の中に苦味が一気に広がった。
「
「あはははは！！！」
「ええよ！！Aちゃんめっちゃええリアクションやわ！！」
安田先輩から水を差し出され、ガーッと流し込む。あの得体の知れない飲み物は一体なんなんだ。思い返すだけで口の中にまたあの苦味が広がってしょうがない。
「アレな、センブリ茶っていうにっがいお茶やねん」
「アレ飲んだら軽音部入ったっていう証やで！」
センブリ茶……テレビで芸能人が苦いと悶えているのを見た事はあったが、実際飲んでみると本当に苦い。ていうか、そんな証いらない。
「まあこれで、Aも今日から軽音部員やな！！」
──こうして、私のフツーじゃない『非日常』が幕を開けた。
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サーさん(プロフ) - 音海さん、はじめまして！いつも読ませていただいてます！面白くていつも楽しみにしています！更新頑張ってくださいね！ (2020年4月27日 22時) (
レス) id: 2aa0ad98f1 (このIDを非表示/違反報告)
もりさん - めっちゃ面白いです、更新頑張ってください！雑愛されガールの方も見てます！ (2020年3月21日 9時) (レス) id: 85d63b0d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音海 | 作成日時：2020年3月11日 16時
