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「やっほー！！」
「Aちゃん連れてきたでー！」
着いた場所は部室だった。他の軽音部員も全員揃っている。いつもこんな所で食べてんのか。軽音部の部室は何故か知らないが、4人がけのソファもあるし、2人ぐらい寝れるベッドもあるし、冷蔵庫だってあるし。要するに何が言いたいかって言うと、ここで暮らせそうって事だ。
「なんかこうやって見るとさ、ヤスとAってそんな身長変わらんよな」
渋谷先輩が私と安田先輩を交互に見てボソリと呟いた。「それは絶対ない！！！絶対に！！」と安田先輩が全力で否定した。
「Aちゃん身長なんぼなん？」
「160cmくらいですけど」
「章ちゃんと4センチ差か」
「そんな変わらんやん」
心にグッサリと矢が刺さったのか、まあまあ落ち込んでいる。そんな大ダメージを受けたのか。それはそれで可哀想。
***
「──ほら、書いとるぞ。せめて170はないと嫌やって」
メロンパンを齧った村上先輩がスマホで見せてきたのは男性向けのサイト。タイトルには『これだけは外せない！女子が付き合うオトコに求める条件♡』と書かれてある。
「………なんかなぁ」
「背が高かったらなんでもええって………」
軽音部の中でも小柄な安田先輩と渋谷先輩はスマホ画面を睨みつけた。「なぁにが『高い所に手が届いて便利でしょ！』やねん。椅子使えや」「それな、いちいち彼氏頼るなや」と吐き捨ててスマホを村上先輩に返した。
「Aは？背ぇ高い方がいい？低い方がいい？」
何故私に振るの横山先輩。箸を止めてどう答えたら誰も傷つけずに済むかを考える。
背が高い方がいいって言ったら、安田先輩と渋谷先輩を傷つける。背が低い方がいいって言ったら、その他の先輩達を傷つける。どっちを選んでもバッドエンド。何だこの鬼畜ゲーは。
「……ノーコメントで」
これが1番のマイベストアンサー……だと思う。この答えなら誰も傷つかずに済むし。
「えぇ！答えてや」
「黙秘でお願いします」
「拒否権なし！」
「………」
「無視せんとってや」
「てかAの弁当美味そうやな」
さりげなく話題を変えてくれた村上先輩。感謝しかない。ありがとうございますという意味を込めてアイコンタクトを送ると先輩は何かを企んだようにニヤッと笑った。
「自分で作ったん？」
「はい」
「……玉子焼き、くれへん？」
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サーさん(プロフ) - 音海さん、はじめまして！いつも読ませていただいてます！面白くていつも楽しみにしています！更新頑張ってくださいね！ (2020年4月27日 22時) (
レス) id: 2aa0ad98f1 (このIDを非表示/違反報告)
もりさん - めっちゃ面白いです、更新頑張ってください！雑愛されガールの方も見てます！ (2020年3月21日 9時) (レス) id: 85d63b0d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音海 | 作成日時：2020年3月11日 16時
