19話:完成まで ページ21
Aside
急がんと。はよせんと死人が出る！
夜の10時くらいか。気にしてられない。
『優生、ワインの蒸留を、水でやって！』
芝山「う、うん！」
この際、人使いが荒いのは仕方ない。後で謝る。
蓋付きの陶器の樽にじょうごを置く。
じょうごの上に、綿を敷く。その上から、培養液を流し込んでろ過する。
樽は、３つは必要やな。
ろ過した液体に菜種油を入れる。しっかりとかき混ぜて、分離させる。
芝山「別れてるのはなに？」
『上から、油に溶ける物質、水にも油にも解けない物質、水に溶ける物質って別れとる。』
芝山「....油と水は反対だから、別れるのか。」
『簡単に言うとそうやな。』
樽の栓を抜き、水の部分だけ取り出す。
『ペニシリンは水にとける物質や。せやさかい、ここにしか含まれん。』
さっき、煮沸消毒してもらった炭を使う。
瓶に炭を砕いて入れて、さっきの水にとける物質を入れる。
ペニシリンは炭に吸着する性質があるさかい、炭を取り出す。
こっから、ペニシリンだけを取り出す。
さっき氷で作った入口と出口のある容器を出す。
入口から炭とさっき蒸留してもらった水を入れ、不純物を洗い出す。
さらに純度をあげるために、予め持ってきてた酢酸(料理に使う酢)を水で薄めたものを入れる。
ペニシリンは酸性や。炭に含まれとるアルカリ性の不純物だけを取り除くため、この方法を使う。
最後に、出口に綿を詰めて受け皿を置き、入口から持ってきていた重曹の水溶液を入れる。
重曹は、重炭酸ソーダ石から取った。モンゴルの辺りにあるで。
『.....ペニシリンの抽出成功。』
芝山「ってことは....」
『抗生物質の完成や！！』
芝山「やったぁ！！」
とりあえず寝たい。けど、飲ませんとあかん。量の調整か.....
どないしよ！←
え、だって、体重計ないし？！
え、間違った量はあかんよな？！
前世の感覚で行く。しゃあない。前世に出された時の量を思い出せ。
『よし！』
黒尾「...完成したのか？！」
『はい。』
海「お疲れ様。大丈夫？」
『いや、あんまり大丈夫じゃないですけど、残り少しなんで！』
あとは飲ませて経過観察。
黒尾「んー、少し寝てなよ。飲ませるくらいならできるから。」
『お願いします。もし、飲みにくい方がいたら、温めた牛乳に混ぜて飲ませてください。』
黒尾「分かった！」
『それでは.....』
一気に寝てまうな、これ。
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はる - 14話の食糧調達のとき夢主ちゃんに千空を感じた (2020年8月31日 19時) (
レス) id: bca6ef9e84 (このIDを非表示/違反報告)
無気力なおバカ - 面白いです！日本人が日本語言うと魔法使えるなんて最強っすね！←語彙力 応援してます！これからもがんばってください！ (2020年8月30日 9時) (レス) id: 9900cccf42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結希 | 作成日時：2020年8月24日 16時
