壱ノ章 �� ページ6
白雪と狐狛はゼン達と共に手当をする為に家へ入る
「俺はゼンだ。こいつらは、ミツヒデと木々だ。よろしくな」
「私は白雪。こっちは…」
『狐狛じゃ』
「姉妹か?」
『いや?桜花の国から逃げて来た者じゃ。そこを白雪に助けられてのう…いわば恩人じゃ』
やはり姉妹に間違われたか。と狐狛は笑う
ゼン達三人は狐狛の喋り方に驚いていた
『なんじゃ小童。そんなに私を凝視して』
「こわっ……俺は19だ!!」
『あぁ、それはすまんのう。精神年齢が低いもんじゃから、もう少し低いかと思うたわ』
「なっ…!!」
「あ、えと、狐狛は警戒心強くて…悪気は無いの…!」
白雪は慌てて弁解をする
白雪は少なからず、心を許したが狐狛はまだ警戒を解かない
変わった男。そうは思っているだけ
「まあ、精神年齢は低いよね」
「だなー」
「木々!!ミツヒデ!!」
言い合いをしながらも、どうにか自己紹介をし終えたのでゼンの治療に取り掛かる
そのうちに、内容はなぜ家出したか。の話になり…
「だから!私の家出の理由なんてゼンが知っても面白くないって言ってるんだよ」
「だ・か・らー教えてくれないのが面白くないって言ってるんだよ白雪」
『意固地じゃのう…二人して』
頑なに話さない白雪
それもそのはず。内容は王子から愛妾にと言われたことだ
とてつもなく言いにくい
「そんなに邪険にしないでも。ほらこうして包帯巻き合う仲だろう」
「『………』」
「笑えよおい」
そんなゼンを無視して、白雪はミツヒデ達の方を向く
「木々さん、ミツヒデさん!私、少し散歩に行って来ますね」
「二人にばっかりなつきやがる…」
『姫や、私も着いて行こうか?』
「大丈夫。すぐ戻るよ」
白雪はそのまま出て行く。遅れて、ゼンも着いて行った
どうしても理由を聞きたくて仕方が無いらしい
残された狐狛、ミツヒデ、木々の間には微妙な空気が流れていた
『で、うぬらは何者じゃ?』
「「!!」」
『そう警戒するでない…とは言っても私もまだうぬらを信用できんからのう。おあいこじゃな』
狐狛は腕を組み、ミツヒデ達を通して何かを考え始める
ミツヒデ達は警戒を解かない
『…ふむ、思い出したぞ。あの小童、クラリネスの王子じゃな?』
「…知ってたのか」
『剣の鞘に刻まれた紋章。あれが何よりの証拠じゃな』
彼女は余裕の笑みを浮かべたままだった
『私らはつくづく…王子に縁があるのう…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 171人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Mizuna(プロフ) - 何度も読み返しても本当に面白いですね！続きが読みたいです！ (2023年1月30日 15時) (
レス) @page46 id: 0ed3c8b7be (このIDを非表示/違反報告)
まりねえ - 私も終わりなんて嫌です！ 頑張ってください。応援しています！ (2017年3月22日 22時) (レス) id: c914c93a5f (このIDを非表示/違反報告)
ミヤ - おわりなんてやですよ 頑張って下さい (2017年3月18日 10時) (レス) id: dcf699db89 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナタ - おもしろいです！次の話も気になります！がんばってください！ (2016年9月24日 12時) (レス) id: a4a064b62f (このIDを非表示/違反報告)
つねさん(プロフ) - 犬夜○…？春月サンの作品すごくいいです大好きです頑張ってください！！ (2016年7月30日 23時) (レス) id: 45649277a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：春月 | 作成日時：2016年3月20日 11時
