伍ノ章 �� ページ34
「狐狛、行くぞ」
『うむ』
ゼンは狐狛を呼び、広間を出る
「どうだ?」
『姫より正確には測れんが、部屋の奥の者の方が重症じゃ。シュカは外警備が多いからか、軽傷で済んでるようじゃの』
「だとすると原因は中か…」
歩きながら現状を報告する
すると木々から、日没前には出てもらうと言われた
「ミツヒデは外で見張りに立ってくれ。全員が中にいるのは避けたい」
「了解」
「なんかの病ですかね?だったらお手上げですよ」
オビはどこか渋い顔をしながらもゼンに問う
どうやら王子らしくない振る舞いに若干驚いているようだ
「それがどこから起きたかわかれば、手ぶらで戻るよりまだいいけどな」
ゼンは苦笑する
木々は一人で見て回ると言うので別行動となった
後の三人も色々と見てまわる
「ここは…武器庫か」
「あんま関係なさそうですね」
という二人に対して、狐狛は鍵の部分に傷があるのに気付いた
そして、扉を開いた先には
「………あれ?」
『カラ、じゃのう』
「お、何かわかったか?」
戻ってきた四人に気付いたミツヒデは状況を聞く
「いーや兵舎内では何も。訓練場とかはすぐ調べるのは難しいな
ただ、な。武器庫が空になっていた」
「武器庫!?なんでまた」
「見習い君も今初めて知ったそうですよ」
『鉤爪の痕らしきものもあったが…この状況を見て、誰かが狙ったのじゃろう』
狐狛は塀の上に座り、足を組む
その隣でオビはクナイを取り出す
「盗賊退治に切り替えますか!そっちなら得意分野だ」
「だろうな。しまえ」
『物騒なものを取り出すでない。阿呆』
オビの言葉に木々は小さく"得意分野…"と何かを思い出したように呟く
「白雪を応援に呼んだら?」
『おぉ、姫を』
狐狛は嬉しそうにする
反対にゼンは少し複雑な顔をしていた
「あの子なら兵達の身に何が起きてるかわかるかもしれない」
ゼンは暫し考え…
「だな。そうしよう。ここを助ける事が先決だ」
承諾をした
正直、あまり彼女に心配や負担をかけたくないのだろう
けれどこの状況で、頼れるのは薬学に特化した白雪のみだ
狐狛の知識だけでは心許ない
ミツヒデが白雪を呼びに行っている間、ゼンは下で、残りの三人は上で待機となった
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Mizuna(プロフ) - 何度も読み返しても本当に面白いですね！続きが読みたいです！ (2023年1月30日 15時) (
レス) @page46 id: 0ed3c8b7be (このIDを非表示/違反報告)
まりねえ - 私も終わりなんて嫌です！ 頑張ってください。応援しています！ (2017年3月22日 22時) (レス) id: c914c93a5f (このIDを非表示/違反報告)
ミヤ - おわりなんてやですよ 頑張って下さい (2017年3月18日 10時) (レス) id: dcf699db89 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナタ - おもしろいです！次の話も気になります！がんばってください！ (2016年9月24日 12時) (レス) id: a4a064b62f (このIDを非表示/違反報告)
つねさん(プロフ) - 犬夜○…？春月サンの作品すごくいいです大好きです頑張ってください！！ (2016年7月30日 23時) (レス) id: 45649277a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2016年3月20日 11時
