参ノ章 �� ページ17
『旦那の方から呼び出しとは…一体何事じゃろうな』
「さぁ…?」
巳早の一件から数十日後
ミツヒデに呼び出された白雪と狐狛は王城内の応接室にいた
呼び出した本人はまだ手が開いていないらしく、終わり次第すぐ来るらしい
「やー白雪、狐狛!すまない、門まで迎えが間に合わなくて…止められなかった!?」
ミツヒデが慌てた様子で部屋に入ってくる
急いで来てくれたのか、額に汗が滲んでいる
『若王子が話を通してるらしくてのう。すぐ入れたぞ』
「あ、そーか、よかった」
彼はホッとした後、ゼンのいる執務室へと二人を案内する
「実はゼンがねー、この間公務で外出したんだけど、その後忍びで地方に視察に行って、城への帰還を無断で遅らせてね。そのことで…ちょっと周りにきつく言われたみたいで…」
「落ち込んでるんですか!?ゼンが!」
『それは珍しいのう』
「ははは、いやーそれが…」
ミツヒデは入るよーと断りを入れて扉を開ける
二人の目に飛び込んできたゼンは…
「じゃあ反省を態度で示すって、休みもせずに執務室に籠り続けてるんだ」
『ここは異様に空気が重いのう…』
どす黒いオーラを放って、机の虫になっているゼン
物音に気付いたのか、彼は顔を上げて白雪達をとらえる
「白雪………?」
『私は眼中にないのか、若王子』
「幻聴…?」
「いや…狐狛は喋ったけど、私はまだ何も喋ってないし…本物だよ」
「俺と木々が呼んだんだ。"寝てる暇があるなら白雪と会う"ってゼン言ってたろ?」
「なっ…それはおまえらが寝ろ寝ろやかましいから!」
『重症じゃのう…』
ぎゃいのぎゃいのと言い合いをするゼンとミツヒデを他所に、木々がこっそりと白雪と狐狛に耳打ちする
何故か意地になっているからなんとかして休ませたいのだと
そこで狐狛が行動に出る
『…仕方ないのう…無駄足じゃったようじゃから、帰るぞ白雪』
「……そうだね。次にいつ会えるかわからないけど…今日は仕方ないね」
「書類の署名に白雪の名前書いたりしだす前に一緒にいればいいのに…」
「どんな症状だ…」
『応答が全て白雪になる前にどうにかしたらどうじゃ』
「狐狛まで……卑怯だぞおまえら…」
ゼンはガタリと席を立った
「「承知しています」」
『そうそう、素直が一番じゃ』
側近達は主人二人を見て笑う
そのままゼンと白雪は別の場所へと移動した
狐狛はそのまま白雪が戻ってくるまで残ることになった
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Mizuna(プロフ) - 何度も読み返しても本当に面白いですね！続きが読みたいです！ (2023年1月30日 15時) (
レス) @page46 id: 0ed3c8b7be (このIDを非表示/違反報告)
まりねえ - 私も終わりなんて嫌です！ 頑張ってください。応援しています！ (2017年3月22日 22時) (レス) id: c914c93a5f (このIDを非表示/違反報告)
ミヤ - おわりなんてやですよ 頑張って下さい (2017年3月18日 10時) (レス) id: dcf699db89 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナタ - おもしろいです！次の話も気になります！がんばってください！ (2016年9月24日 12時) (レス) id: a4a064b62f (このIDを非表示/違反報告)
つねさん(プロフ) - 犬夜○…？春月サンの作品すごくいいです大好きです頑張ってください！！ (2016年7月30日 23時) (レス) id: 45649277a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2016年3月20日 11時
