壱ノ章 �� ページ11
「今回のお前の愚行を公にされたくなければ、2度と、白雪に関わることも、その口で白雪の名を呼ぶこともしないと誓え。ついでに狐狛もな」
『私はオマケじゃ。気にせずともよいぞ』
「…何故白雪どのの…「剣を抜こうか?」わかった!誓う!今誓った!!」
そのあと、ゼンは白雪に話を振る
お前も何か言ってやれと
彼女は頷いて、落ちていた林檎をラジに向ける
「どうぞラジ王子。見舞いの品です。……それとゼンと狐狛に早く薬を!」
「狐狛は?」
『では一つ…』
凍てついた笑みを浮かべてラジに近づいた狐狛
一歩踏み出した途端に、彼女の周りに青白い炎がまとわりつく
「「「!!!?」」」
「狐狛…!?」
白雪はそれが何かを知っていた
「ヒッ…!!」
『のう、下衆王子。うぬが愛妾にしたがっていたもう一人の娘は私じゃが…今の状況でもそうしたいと思える自信があるのかのう?』
「お、おぬしは…いったい…」
『そこを教える気などないわ。今後、白雪に何かをするようならば、この炎がうぬを苦しめようぞ』
「あ、あ…」
ラジの周りに移動した炎が、毛先を焦がす
その状況にラジは無言で頷いた
『ならば、さっさと去れ』
全て終わった後、ゼンと狐狛は解毒剤を飲み終えた
白雪はゼンに"自分は毒にしからなかった"と謝った
けれど彼は気にせず茶化した
「それは笑う所か?俺が口にした毒の林檎とおまえが同じ赤だからとかそういう?」
「…なんかちがう」
そんな白雪に木々はフォローを入れる。自分たちの思慮不足だと
ゼンは座り込んだままの白雪に言葉をかけた
おまえといることは運命のほうがいいと
互いに守ろうとしたことがその場限りの毒か
それともこれからのつながりか
「でも、狐狛は…」
『私はうぬがいれば何処でもよいぞ?ずっと言っておるじゃろう』
「……いや…それは…私が決めていいことなの?」
「当然!俺だって自分の運命は自分で決めてる。決めて、その先に進めるか否かは自分次第だろ」
「……ゼンって」
「何だ?」
「やっぱりすごい考え方するね」
「考え方じゃなくて生き方ですがね」
立ち上がったゼンが白雪に手を伸ばす
白雪は笑顔ではその手を取った
(そうか…手を取るか。ならば私も、進まねばな)
「そういえば、あの時の炎はなんだったんだ?」
『それはじゃのう…営業秘密じゃ』
「教えてくれんのか…」
「ま、まあまあ…そのうち、ね?」
『私は話さんぞ、白雪』
「もう狐狛!」
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Mizuna(プロフ) - 何度も読み返しても本当に面白いですね！続きが読みたいです！ (2023年1月30日 15時) (
レス) @page46 id: 0ed3c8b7be (このIDを非表示/違反報告)
まりねえ - 私も終わりなんて嫌です！ 頑張ってください。応援しています！ (2017年3月22日 22時) (レス) id: c914c93a5f (このIDを非表示/違反報告)
ミヤ - おわりなんてやですよ 頑張って下さい (2017年3月18日 10時) (レス) id: dcf699db89 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナタ - おもしろいです！次の話も気になります！がんばってください！ (2016年9月24日 12時) (レス) id: a4a064b62f (このIDを非表示/違反報告)
つねさん(プロフ) - 犬夜○…？春月サンの作品すごくいいです大好きです頑張ってください！！ (2016年7月30日 23時) (レス) id: 45649277a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2016年3月20日 11時
