三十四枚目 ページ36
「確かに俺、こんな顔だけど初対面でハモられるとは……ん?」
鹿月は部屋の中を見回して、僕を見て瞳を丸くする
「あ!
「シャノ、ワール…?」
『久しぶりだ鹿月。でもその名前で呼ぶのはやめてくれって再三言った筈だよ』
僕は臨戦態勢を崩さないように、白雪とオビの前に立つ
「えぇっ!
『するわけないだろ。白雪が目的なら尚更』
「えぇ〜」
『大体、っ…!』
外から入ってきた誰かが、僕に向かって攻撃を仕掛けてくる
殴りかかられるのをバク転で避けたのは良いけど部屋が狭いな
「お嬢さん外にっ…!!」
白雪を守り切れるかどうかが怪しい
僕は太ももに付けてある小さな入れ物から小刀を出して、男に向き合う
『やっぱりイトヤか』
「
『なんで皆そっちで呼ぶか、なっ!』
小刀をイトヤに振りかぶり、白雪との距離を取らせる
けれど相手は一人ではなく
「誰かっ…きゃっ!?」
『白雪!鹿月、離せ!!』
「わっ、ちょっ…危ないって…!!」
思ったそばから白雪は鹿月に捕らえられる
連れて行かれないように鹿月に小刀を振るう
「サク!!」
白雪が叫ぶ。それと同時に右腕側に衝撃
そのまま吹っ飛ばされる
『っ、ぐぅっ』
一瞬のスキでイトヤに吹っ飛ばされた。あーやだやだこれだからパワータイプは
運悪く頭を壁に打ち付け、ずるりとその場に座るしかなくなる
「サク!!っ…」
オビも防戦一方だ
なんとか立ち上がり、構える。けれど打ち所が悪うからフラフラしてしまう
『鹿月っ…!君、いい加減に!』
「悪いね
ガチャリと扉が空く
「白雪さん…?」
「「『!!?』」」
ロナ姫達が入って来て動揺した所を、イトヤが見逃す筈もなく
「ガッ…!」
首に手刀を当てられてオビが倒れる
『オビ!っ…イトヤ覚えてろよ…』
「オビ!オビ!!」
『白雪…!!ぐ…』
「サク!!」
視界が薄れる。ダメだ、白雪が連れて行かれる
『しら、ゆきっ…必ず助けるから…だからっ…待ってて、絶対…!!』
「オビ!!サク!!…離してっ!!っ、サクッ!!」
白雪の首からするりと時計が滑り落ちる
カシャンと壊れる音と同時に、意識が途切れた
(ああ、ほんと、白雪連れ戻したら二人ともお説教しなきゃ…)
彼らの、"僕らの"頭領はそんなもの、望んでないのだから
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つねさん(プロフ) - 1話目で菱田さん！！！！って叫びました。この作品好きすぎて辛いです涙出てきました応援してます！！！ (2016年7月29日 23時) (
レス) id: 45649277a8 (このIDを非表示/違反報告)
りりか♪ - おもしろいです！ (2016年5月6日 23時) (レス) id: 16d26bbe18 (このIDを非表示/違反報告)
ノンナ(プロフ) - めいこいですね！わかります！ (2016年3月21日 17時) (レス) id: 62b81bdc65 (このIDを非表示/違反報告)
梛(プロフ) - 凄く面白いです！！主人公ちゃん可愛いですね！これからも楽しみにしています。頑張ってください！ (2016年2月17日 0時) (レス) id: 63f277ad3e (このIDを非表示/違反報告)
春月(プロフ) - 零雨さん» コメントありがとうございます。誤字指定ありがとうございます!確かにおかしかったですね(笑) (2016年2月12日 21時) (レス) id: 3cb9b28fc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2016年1月26日 18時
