介入 ページ5
息が苦しい
『っ………はっ』
「ルナ先輩?」
エルが心配そうにこっちを見ている
けれど私は前方の彼に全ての思考を奪われていた
(あぁ、彼だ。やっと会えた)
これで思い残すこともないと思えるぐらい心が満たされる
アルが言っていたとおり、転校生がギーヴだったのだ
「んだとてめぇ!!」
「おいおい、ここで争いごとを起こす気か?」
再び怒声で我に返る
ギーヴがうちの学園の生徒に掴みかかれていた
殴られると分かった瞬間、体が勝手に動いていて、振り下ろされる拳を片手で受け止める
「っ…!お前は…!」
『学園内で喧嘩とは…感心しないのだよ』
今の私は、およそ女子とは思えない顔をしているだろう
ーー
正直参った
転校早々絡まれるとは思っても見なかった
なんでもこの男の女を俺が取ったと言う。だがその様な覚えはないので否定したのだが
「これが証拠だ。これでもしらばっくれるか!」
見せられた写真は明らかに俺と女が写っている
この学園の制服を着ているため、今日の出来事だ
「あぁ、これか。この女性が物を落としたというので探してやっただけだ。それだけのことでお前は女を取っただのと言うのか?」
「てめぇ…いい加減にしやがれ!」
「いい加減も何もないだろ?これが真実だ」
それでも男は怒りを収めようとしない
どうにも俺が気に食わないらしい
「んだとてめぇ!!」
男は俺の胸倉を掴む
「おいおい、ここで争いごとを起こす気か?」
勘弁して欲しい物だ
頬に傷がついてしまっては女性と遊ぶこともままならないし、当面ライブにも出られない
尚且つ、この学園で不良のレッテルを貼られるのもいただけない。と、考えている間に拳が振り下ろされる
だが
パシッ
その拳は一人の女によって止められた
「っ…!お前は…!」
『学園内で喧嘩とは…感心しないのだよ』
麦の髪に俺の髪と同色の瞳。切れ長の瞳はまっすぐと男にむけられている
俺は何故かその女に目が離せなかった
「離しやがれ生徒会!」
『お前が怒りを鎮めるならば離そうではないかい』
口元は笑みをたたえているのに、瞳は笑っていない
逆にその表情が恐ろしくなるぐらいだ
だが、その表情も美しいと感じるのは何故なのだろうか
(まさか俺が一目惚れ…?いやいや、この俺に限ってそんなことはないだろ)
『本当に…よく喋る』
一瞬
目を離した瞬間に男は、女によって倒れ伏されていた
男を見下ろす女の長い髪が緩やかに揺れている
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リアン - 何で更新しないんですか (8月3日 17時) (
レス) @page8 id: f0649c4276 (このIDを非表示/違反報告)
えりか - このシリーズ大好きです！更新お待ちしております(o^^o)これからも応援しております！ (2017年5月22日 13時) (レス) id: cc54c24fd8 (このIDを非表示/違反報告)
レンカ(プロフ) - 更新楽しみに待ってました！これからも頑張って下さい!! (2017年4月1日 3時) (レス) id: d952a3a507 (このIDを非表示/違反報告)
朝希 緑 - ギーヴ早く思い出してぇぇぇぇ！！！ (2016年10月8日 13時) (レス) id: 30b207dab7 (このIDを非表示/違反報告)
まこう(プロフ) - はじめまして、前作から読ませていただいています！頑張ってください!! (2016年7月10日 22時) (レス) id: 9a3c8c3c59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2016年1月4日 18時
