team 柊 ページ9
その後、虎石は幼馴染の所へ行ってくると言って教室を出た
哀葉は教室に残って辰己、申渡、卯川と話をしていた
話題はオーディションについてだ
「しかし驚きですね…まさか貴方が落ちているとは」
『なんで赤メッシュと同じこと言うかな』
あの場にいた誰もがそう思うはずだというのに、彼女はおかしそうに笑う
『もう俺の話はおしまいな。落ちたものは落ちた。結果は変わんねえんだよ』
パンッと終了というように手を叩く
それに卯川も同意した
「ま、確かに向こうがそう言ったならそうなんでしょ」
『やっぱりウサギくんは話がわかる人だね』
「ウサギっていうな!」
「黒崎って、虎石の言ってた通りすぐ変なあだ名つけるんだね。面白いなぁ」
そんな彼らの会話をクラスメイト達は密かに耳を立てていた
主席である柊が選んだスター枠。つまりスターオブスター枠に学科オーディションにでさえ落ちている哀葉がいるのだ
気にもなる
そんな彼らの心は"黒崎は肝が座りすぎ"で一致しただろう
軽い雑談をしていると、虎石が帰ってきてもう一人のメンバーの話になった
『あぁ…戌峰…』
そこで彼女は初めて嫌そうな顔をした
「黒崎、もしかして苦手?」
『あー…まあ、あんなに話が通じないやつは早々いないからな』
噂をすれば影というだけあって、戌峰は元気良くミュージカル風に自己紹介をしながら教室に入ってきた
虎石が必死になってツッコミを入れるのを哀葉は
(これからこいつは苦労人になるだろうな)
と密かに心の中で合掌していた
だが流石にもうウザいのか彼女は戌峰に近寄る
『戌峰、おすわり』
ドスの効いた声が響くと同時にドサリという音
戌峰が尻餅をついていたのだ
哀葉はそれを見下ろす。その目はとても恐ろしかった(戌峰談)
『場をわきまえろ。いいな?』
「はい」
「わ、すごーい。もう戌峰くん手懐けちゃった」
「手懐けるなのか!?最早人間以下なのかあいつ!!」
「いやぁ、黒崎うちのチームに欲しいね。ね、栄吾」
「えぇ。彼はひとチームに一人欲しいですね」
「一家に一台みたいに言うんじゃねえよ!?確かに、あいついたら楽かもだけどな!?」
やはり虎石は、このチーム唯一の苦労人になりそうである
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ディー&ダム(プロフ) - 誰が喋ってるか分からないので、分かりやすくしてもえらると助かります。 (2017年1月21日 11時) (レス) id: 9c7bed322d (このIDを非表示/違反報告)
春月(プロフ) - lightjokerさん» ご指摘ありがとうございます。修正しましたので、ご確認ください (2016年10月4日 22時) (レス) id: 3cb9b28fc9 (このIDを非表示/違反報告)
lightjoker(プロフ) - 連続ごめんなさい!!ページ13の名前変換も出来ないです。 (2016年10月4日 19時) (レス) id: b2450b22ee (このIDを非表示/違反報告)
lightjoker(プロフ) - すいません。ページ4の所の名前変換が出来てないです (2016年10月4日 19時) (レス) id: b2450b22ee (このIDを非表示/違反報告)
滝原つな(プロフ) - 春月さん» 直ってましたよー!ありがとうございますm(_ _)m (2016年6月26日 4時) (レス) id: 3f531b701b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春月 | 作成日時:2015年11月6日 0時