提案 ページ30
『あづ〜…』
お披露目公演も終わり、7月の夏休み
本日もteam柊は稽古である
「哀葉、休憩終わりましたよ」
申渡は地べたでだらっとしている哀葉に声をかける
『つーかさぁー…』
「はい?」
『なんっで俺はまだ柊のとこで練習してんのかな!?』
新人お披露目公演は既に終わったというのに、今だに哀葉は柊の稽古場で練習をしている
そのことを問うと柊は
「まだまだ本気を出してもらわなければ困ります。1年の時の貴方の行いを徹底的に払拭させなければいけませんからね」
『うーわー…つばさちゃんって意外と根に持つタイプ〜?』
「色々と問題を起こす貴方がいけないんですよ」
真面目に練習。と柊は言うが哀葉は動かない
というよりも動けない
『この暑さで練習とか鬼だよね。ほんとさ。なんでエアコン壊れてんだよ』
「それは同感」
哀葉の言うとおり、この稽古場にはエアコンがあるもののつかないのだ
つまり、いくら窓を全開にしようとも暑いものは変わらないわけである
人より着込んでいる哀葉は尚更暑い
「海行こうか」
『は…?』
突拍子もない辰己の言葉に哀葉は間抜けな声を出した
「え、海!?さんせーいっ☆」
はいはーいっと両手をあげる戌峰
「まあこんな暑さですし…それに丁度明日はオフですしね」
「たつみんが言うなら行く」
「海か…ナンパできる良い機会だしな」
皆異論はないようだ
けれど彼女はそうはいかない
(無理!無理だから!!だって、海は…!!)
「哀葉もいいだろ?思い出作りってことでよ」
『えっ、えーっと…』
哀葉がこんなにも動揺する理由はふたつ
ひとつは女性であることがバレる確率が高いこと
時期的に言えるようなタイミングではないため、関係を悪化させたくない哀葉にとっては海は最大の敵だ
ふたつめは、単純に海にトラウマがある
けれど、楽しそうに話す皆に逆らえず
『別にいいよ。暇だし』
「じゃ、決まりだな」
「うん。それじゃあ、明日海に行こうか」
和気あいあいとする空気の中、哀葉は明日どうするか頭を悩ませるのだった
「今のは自業自得ですね」
『ぐっ…』
柊の言葉が哀葉の胸にグサリと刺さる
確かにこれは自 殺行為とも言える
「節度を守って楽しんでください。黒崎さんには、彼らの保護者としてついて行ってもらいますから」
『あー…その方が楽だわ。マジで何かあったら練習するからよろしくな?』
「勿論です。一応貴方も含めて大事な生徒なので」
波乱を招く海水浴が幕を開ける……
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ディー&ダム(プロフ) - 誰が喋ってるか分からないので、分かりやすくしてもえらると助かります。 (2017年1月21日 11時) (レス) id: 9c7bed322d (このIDを非表示/違反報告)
春月(プロフ) - lightjokerさん» ご指摘ありがとうございます。修正しましたので、ご確認ください (2016年10月4日 22時) (レス) id: 3cb9b28fc9 (このIDを非表示/違反報告)
lightjoker(プロフ) - 連続ごめんなさい!!ページ13の名前変換も出来ないです。 (2016年10月4日 19時) (レス) id: b2450b22ee (このIDを非表示/違反報告)
lightjoker(プロフ) - すいません。ページ4の所の名前変換が出来てないです (2016年10月4日 19時) (レス) id: b2450b22ee (このIDを非表示/違反報告)
滝原つな(プロフ) - 春月さん» 直ってましたよー!ありがとうございますm(_ _)m (2016年6月26日 4時) (レス) id: 3f531b701b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春月 | 作成日時:2015年11月6日 0時