【スタミュ】黒崎蘭丸の従兄弟が綾薙に居る

恋愛話 ページ17

「黒崎蘭丸…!?」

「騒ぎ立てんなよ。めんどくせえ」

『蘭ちゃーん?そんな睨んだら赤トラが怯えて子猫になっちまう』

哀葉は虎石の肩に手をおいて、蘭丸を仰ぎ見る
そういえば蘭丸は舌打ちをした
多分、睨んだつもりはないのだろうと思う

「お待たせしましたっ!」

「おう。じゃあ、哀葉、精々頑張れよ」

『精々は余計だっつの。お二人さんも早く呼んでね』

「あ?」

『すっとぼけんなよ。式だよ式。結婚式』

にやにやと哀葉は二人を見る
途端に二人は顔を赤くして慌て始めた

「ばっ、てめっ哀葉!…お前も慌てんじゃねえ!!おら、行くぞ!!」

「は、はいっ!!哀葉くん!!お邪魔しました!!」

照れ臭くなり出て行った蘭丸を慌てて追いかける春歌
部屋を出る前に一度礼をしてから去っていった

「なんつーか…嵐が去ったみてえだな」

ぽかんとしている虎石
あれを見てはそう反応するのは無理はないだろう

『あの二人、本当にからかうと面白いんだよなぁ。付き合って日も浅いってのもあるんだろうけどな』

さて一人飯〜と言いながら哀葉はキッチンに立つ
虎石は荷物を片付けながら尋ねる

「シャイニング事務所って恋愛禁止とかいうのなかったか?」

『あそこは特例だよ。だから内密に、ね』

哀葉は振り向き、虎石に向かってシーッという動作をした
虎石も馬鹿ではないしこういうことに関しては口が堅い

『で?次のデートのお相手は?』

「その聞き方は癪に障るけど…来週末も今日と同じ奴」

『へぇ珍しい。今回は長く続きそうだな』

前回は泣かれて盛大に叩かれて終わったらしい
なんでも向こうは本気で、虎石は遊び
その気持ちの差に気づいたらしい

「それはあっち次第だな。その女、俺を自分の装飾品としか思ってねえからな」

『将来結婚する場合はその子はオススメしないね。つーかお前は結婚する気あるのか?』

「なんで結婚まで飛躍すんだよ。それより、お前はどうなんだよ」

質問を質問で返される
哀葉としては非常に困る質問だ

『俺はまず女の子に興味がないからな。身近に素晴らしい子がいるとどの子も霞んで見える』

素晴らしい子とは間違いなく春歌を指している
虎石はつまらなさそうだ

「お前絶対後悔してんぞ」

『人の価値観を押し付けんな。ほらトラッシュそこどけ。メシが食えない』

「だからいい加減に名前で呼べっての。他はいいとしてトラッシュは嫌だ。まじで」

『俺は気に入ってんだけど』

そうして夜は耽る

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