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【アル戦】微睡む猫に愛 ページ20

※エンド後

『猫の日?』

「あぁ。なんでも東洋の島国では2月22日を猫の日というらしい」

『に…にー……にゃんが揃ってるからってこと?』

「そう言うことらしいな」

東洋の人間の考えることはよくわからないが、こういう語呂合わせの様な事をするのは面白いと思う

『へぇ…じゃあ、その日は猫を愛でたりとかするのかな』

「そこまでは分からん」

『じゃあ今日は貴方を可愛がる日かな』

ルナはそう言って俺を見る
なぜ俺を愛でる

『だってファランギースに言われてたでしょ?"お前は泥棒猫だな"って』

「人聞きの悪いことを言うな。俺はパルスの文化財を保護したまでであって『はいはい。その文化財を売ろうとしてたのは何処の誰だっけ』

それを言われては返す言葉は出ない
ルナは笑って、今までやっていた業務をやめ、長椅子に腰掛ける
つまりは俺の隣に来たことになる

『そんなことは良くて、はいどうぞ』

「いや、両手を広げられても困るんだが」

『たまには私に甘えてくれないと。旦那様』

聞きなれない呼び方に、本当に婚約したことを実感させられる
まあ今日ぐらいはと折れる自分は甘い

「……こそばゆいのだが」

『そこで照れるの?節操なしの旦那様』

「今は一途だろう」

ルナに抱きしめられながら、俺も腕を腰に回す
彼女の鼓動が一定の時間で鳴るのを聞いていると少し眠くなる
全く、来るもの拒まず去るもの追わずの精神はどこにいったのだか

『……おやすみ、ギーヴ』

「……あぁ」



ー・ー・ー



『本当に寝ちゃった…』

旅から帰ってすぐにナルサスにコキを使われているから、疲れているなぁとは思っていた
でも、そう簡単に寝てくれるなんて思ってなかったから嬉しい

『ふふ…寝方が本当に猫みたい』

長椅子の横幅が狭いからか、縮こまって寝ている姿は丸まる猫のよう
猫の日だからギーヴを愛でる。なんて苦しい言い訳で寝かせたけども

『…幸せだなぁ』

緩む頬を隠しきれない
好きな人が一生側に居てくれる事が嬉しくてしょうがない
特に私とギーヴはいつ死ぬかも分からない場所に立っているから余計に

『貴方が私を守ってくれる様に、私も貴方を守るから』

眠るギーヴの額にそっと口付ける

『あぁ、でも、貴方が守らなきゃいけない人は増えるかもしれないけどね』

それがもうすぐか、まだ先かわからないけど
きっと遠くない未来

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設定タグ:恋愛 , 番外編   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:春月 | 作成日時:2015年10月16日 11時

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