恋人との接し方 ページ7
くすりと笑って、私の額に唇を落とす
びくりと肩が揺れるとまた笑った
「そろそろ慣れてくれんか」
『…むりです』
「はぁ…お前は俺の婚約者だろう。少しぐらいは恥ずかしがらずに手を出して来ていいのだぞ」
『婚約者だから、積極的になるっていうその方程式どうかと思う』
婚約者という響きにトキメキつつも突き返す
ギーヴ相手となると、どうも自分の想いを偽る節がある
けれど、そんな私の気持ちを見透かしてるかのように彼は一つ上をいく
「俺は時々不安になるんだがな」
『え』
耳を疑って、顔を上げる
「お前にとって初恋な事も、元引っ込み思案なのも重々承知している。だがな、理解していれば不安にならない。というのは違うだろ」
少し不安げな瞳が私を映している
これは、本音だとちゃんと伝えてくれている
彼らしくないと思ってしまったけれど、怒るだろうか
「それに、ここを出たらほぼ野宿な上に、軍に戻ればお前はペルールになる。蜜月を過ごせるうちに過ごさないでどうする」
『…そっちが本音でしょ』
「どっちも本音だ。そういうわけだルナ、お前から口づけをくれ」
『はっ…!?』
今の話の流れでどうしてそうなるのか
「いつも俺ばかりじゃフェアじゃないだろ?」
『いや、流れ的に可笑しいでしょう…!?』
「流れ的には普通の流れだが?ほら早くしろ。逆上せる」
ギーヴはご丁寧に目を瞑って、待っている体勢だ
これはやらないといけない空気が出ている
(でも、正直…触れたいのは確かだ)
引き寄せられるように、顔を寄せる
触れる少し前に目を閉じて唇を重ねる
すぐに離れると、伏せ目がちなギーヴの瞳と交わってドキリとする
「これだけで満足か?」
『なっ…これ以上は無理…!』
「恥ずかしいから、は無しだ。今ここにはお前と俺しかいない」
そんなに大きくない浴槽でさらに密着する
最初から逃げられないのはわかっていたけど、こうもペースを彼に持ってかれるなんて
悔しい反面、惚れた弱みだろうか
『…ん』
もう一度口付ける。今度は少し長めに
覚えてる限りで、ギーヴがしてくれていたことを実践する
角度を変えて、唇を重ねる。と、ギーヴがうっすらと口を開く
(…強引)
そろりと舌を伸ばして、絡める
息継ぎがうまく行かずに籠った声が漏れる
苦しくなって離れる
『はぁっ…』
「舌が入ると途端に下手になるな。お前は」
『無茶言わないでっ、ひゃっ…!!』
ギーヴは私を抱き上げて、お風呂場を出る
「続きは寝台で、な」
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夜兎 蓮(プロフ) - 更新されるのを待ってました!!!!ぺルールかっこかわいいです!!!!!! (2017年5月5日 13時) (
レス) id: 594b9a598c (このIDを非表示/違反報告)
紫蝶桜 - 春月さん» 更新待ってました！ (2017年3月18日 16時) (レス) id: 43ee0b77f2 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - またまたお邪魔します！更新されたのがわかったので飛んできました！やっぱりギーヴファンにはたまらないです(笑)更新頑張ってください！ (2016年12月12日 18時) (レス) id: 1eec9432d8 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 一番最初から読ませていただいてます！この作品大好きです！更新を待ってます！ (2016年12月6日 15時) (レス) id: 1eec9432d8 (このIDを非表示/違反報告)
雨傘 - 最初から読んでますがやっぱり最高です！これからも頑張ってください！更新されたらすぐ読みます！！ (2016年11月15日 20時) (携帯から) (レス) id: 23a2bb1a46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2016年7月5日 12時
