海の男 ページ43
場所は変わり、とある酒場
そこで私達は情報交換をしていた
助けてくれたお礼に、と酒をご馳走してくれたクラーゼに軍への資金の調達を頼むことになった
5万の兵を集めるには、養うための金がいるのは明白だ
しかし私達は何も持たずにこのギランに来たも当然だ
そこで、白羽の矢が立つのはギランにおいて盛んである商業の者達
ある意味、彼の商船を助けたのはいいことだったのかもしれない
「俺はもともと色んな国を旅するのが好きで船乗りになったんだ。余分な金を丘に溜め込んでるくらいなら、お国のために使ってもらったほうがいい」
クラーゼはそういって笑った
その笑顔から、彼は純粋に旅が好きで、海が好きなのだろうことが伺える
その人柄から、こうして多くの人が集まってクラーゼを手伝ってくれている
『さて、金銭面はこれで良しとして、問題はあの男だなぁ?』
「さっきは海賊騒ぎで話がうやむやになってしまいましたが、どうにも信用ならない男のようですね」
「あぁ。このままあの男にこの街の統治を任せるのは得策ではなさそうだ」
エラムやダリューンもペラギウスの事は信用していない様子だ
もちろんこっちの対策を考えていないわけじゃないだろう。うちの軍師は
「ナルサス、何か考えがあるのか?」
「そうですね。ここは奇策と参りましょう」
ナルサスは後ろを向き、仲間に声をかける
「ファランギース、それにジャスワント。お前達に頼みたいことがある」
「…?」
「ほぅ?」
「ギーヴ、お主もだ」
「ふん」
どうやら本当に奇策らしい。というような面子だ
「後は…」
ナルサスの視線はクラーゼに向く。なるほど。大体は彼の考えていることがわかった
「クラーゼ殿、お主は今朝、絹の国から戻って来たのだったな」
「あぁ。あんたらのおかげで積荷もほとんど無事だぜ」
「ならば、早速協力してもらえぬか」
ナルサスの策はこうだ
まず、クラーゼが総督の元へ行き、絹の国の品を献上する。その際、絹の国の娘と称してファランギースがペラギウスをたぶらかす。ジャスワントはファランギースの小姓役としてだ
そしてギーヴはその間に、上納する金の改変の証を探し出す。というわけだ
まあ、総じて色仕掛け戦であるわけだが
『……』
「納得がいかないか?ルナ」
ナルサスは問う
どうやら不機嫌が顔に出ていたらしい
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夜兎 蓮(プロフ) - 更新されるのを待ってました!!!!ぺルールかっこかわいいです!!!!!! (2017年5月5日 13時) (
レス) id: 594b9a598c (このIDを非表示/違反報告)
紫蝶桜 - 春月さん» 更新待ってました！ (2017年3月18日 16時) (レス) id: 43ee0b77f2 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - またまたお邪魔します！更新されたのがわかったので飛んできました！やっぱりギーヴファンにはたまらないです(笑)更新頑張ってください！ (2016年12月12日 18時) (レス) id: 1eec9432d8 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 一番最初から読ませていただいてます！この作品大好きです！更新を待ってます！ (2016年12月6日 15時) (レス) id: 1eec9432d8 (このIDを非表示/違反報告)
雨傘 - 最初から読んでますがやっぱり最高です！これからも頑張ってください！更新されたらすぐ読みます！！ (2016年11月15日 20時) (携帯から) (レス) id: 23a2bb1a46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2016年7月5日 12時
