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嫉妬同士 ページ34

拗ねているように見える?

そんなの、分かり切っている理由

『……ギランに来たとき』

「ん?」

『貴方、美女がどうとか言ってたでしょう』

「……ん?」

ギーヴがきょと、という顔をする
彼の表情としては似つかわしくないけれど、まあこちらとしては悪くない驚き方だと思う

「…つまり、お前はただ嫉妬していたと?」

『…悪い?どうせ子供よ』

貴方の一言で気分がコロコロ変わってしまう私は、本当に子供みたい
こんなの嫌になる

「いや、そうか……ふっ」

『む…バカにしてる?』

「まさか。この俺が、恋人の気持ちを理解出来ないで狼狽えていたとは、無様だなと思ってな」

くつくつとギーヴは楽しそうに笑う

「だが、安心した。お前に飽きられたら、流石に俺もどうしていいかわからないからな」

『飽きられるんじゃないかってヒヤヒヤしてるのは私の方なのだけど…』

今だになんでギーヴが私一人を愛してくれるようになったのか分からないのだ
だから余計に、離れてしまったらと思うと怖い

「俺の軽い発言は、今に始まったことではないだろう?」

『そう、だけど』

「それに、俺はもうお前のものだ。そのための首輪だろう?」

ギーヴは自分の首にかかった首飾りをつまみ上げ、口角を上げる
その表情に、酷く安心した自分がいる
空いた隙間を埋めるために密着して、囁く

『ーーー…』

「!ほぅ…?随分、大胆だな?」

『……たまには、いいでしょう』

「まあな。気分は悪くない。……さて、そろそろ食堂に行こう」

ギーヴは立ち上がってから、私を下ろす
彼が私の手を取る前にその腕に抱きつく

「…今日は、甘えただな」

『………少しは、アルフリードの積極性を見習おうかと思って』

「俺としては嬉しい、が……少々問題が生じるな」

歯切れの悪いギーヴの顔を見ようと顔を上げると、唇が降りてくる
見るなと言わんばかりだ

「夜まで待てるか心配だ」

『!!!』

「くくっ、そう警戒するな。お前の誘いを無下にはせん」

そうして漸く歩き出す

勿論、そのまま食堂に入ったら冷やかされたのは言うまでもなかった


(しかしまあ、ルナがあんな事を言うようになるとはな)

ギーヴはひとり、ほくそ笑む

"夜、私の部屋に来て?"

(これは、手加減が出来そうもない)

旧友の変化→←違和感



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設定タグ:アルスラーン戦記 , ギーヴ   
作品ジャンル:アニメ
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夜兎 蓮(プロフ) - 更新されるのを待ってました!!!!ぺルールかっこかわいいです!!!!!! (2017年5月5日 13時) (レス) id: 594b9a598c (このIDを非表示/違反報告)
紫蝶桜 - 春月さん» 更新待ってました! (2017年3月18日 16時) (レス) id: 43ee0b77f2 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - またまたお邪魔します!更新されたのがわかったので飛んできました!やっぱりギーヴファンにはたまらないです(笑)更新頑張ってください! (2016年12月12日 18時) (レス) id: 1eec9432d8 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 一番最初から読ませていただいてます!この作品大好きです!更新を待ってます! (2016年12月6日 15時) (レス) id: 1eec9432d8 (このIDを非表示/違反報告)
雨傘 - 最初から読んでますがやっぱり最高です!これからも頑張ってください!更新されたらすぐ読みます!! (2016年11月15日 20時) (携帯から) (レス) id: 23a2bb1a46 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春月 | 作成日時:2016年7月5日 12時

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