ぼーいっしゅがーる。Ⅶ (ページ45)

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｢……つーわけで、ごめん｣

櫻｢謝んないでよ、俺だって本当は聞きたかったんだよ…こうなりゃもう言い訳でしかないけどさ｣

松｢けどさ、よく我慢してるよ、A｣

コンサートツアーのレッスンが一日終わり、夜はメンバーを誘って個室のある居酒屋で飲んでいた。
招集したのは、翔ちゃん、ニノ、相葉ちゃん、松潤。
Aがいないのはなんで、と思うけど、俺たちの苦肉の策だ。

酒の力も借りたかったのは事実。
ちなみにAは『学校の課題が溜まりに溜まっている』と、帰らざるをえなかった。
あとは元々相葉ちゃんと飲むつもりだったけど、他の3人も3人で飲む約束してたんなら一緒にしちゃおうぜ、ということで。
今に至る。

ちなみに席順はこんな感じ。

大二
████
相櫻松

相｢我慢する理由が分かってたら、こんなして飲んでないよね｣

二｢あんまりAの前では飲めねぇしな｣

｢でも言いそうだよ｣

二｢なにが？｣

｢どれほど年が離れててもさ、『我慢しないで飲みなよ』とか｣

櫻｢……なぁ｣

松｢どした｣

櫻｢年が離れてるから、我慢してる説、ない？｣

ぼそっと呟いた。
そんなはず、と思いたかったけど、言われて改めて気がつく。
俺らの間に生まれる、かなりの年の差。

こんなこと、誰が望んだだろうか。
18という、年の離れたメンバー編成を。

もし俺らが｢もう少し年が若ければ｣と思うのと同時に、Aだって思うかもしれない。
『もう少し早く生まれてこれればよかった』なんて。

櫻｢下手したらさ、俺らの年齢って学校の先生との関係値とも違わないんだぞ。そんなメンツが学校以上の人数と顔合わせて、絡んでさ。
俺らはいいけど、あいつの立場になったら｣

松｢……考えたことなかった｣

櫻｢あいつがどう思ってるか分かんねぇけど……もう少し気を使ってやればよかった｣

しくじったと、今更の後悔。
年上だろ、気づけよと。
親戚じゃねんだよ。

1つ新しい、家族でもあるんだろ。