ぼーいっしゅがーる。Ⅶ (ページ38)

今日:58 hit、昨日:20 hit、合計:18,624 hit

#37◇ ひとたび出れば雨が降る。ページ38

今日は雑誌の取材で、とあるスタジオの庭を借りて撮影を行う。

ただし、天気はあまり良いとは言えない。
曇り空。
晴れればいいのになぁ、なんて気持ちは届かず、たまにやってくるのはにわか雨。

『やだなぁ……』と、つい声も出てしまう。

大｢晴れじゃないの、ヤダね｣

『たまには雨とかもいいとは思うけど……撮影日に曇りは』

大｢仕方ない、そういう日もあるよ｣

時には太陽の光で照明を補うこともあるが。
それができない。
照明の調節もなかなか難しいらしく、撮影にも時間がかかってしまう。

ｽﾀｯﾌ｢いける……か？｣

ｽﾀｯﾌ｢今ならできるかもです｣

撮影が滞ってしまうのを少しでもなくそうと、天気が少しでも良くなればそのチャンスは逃がさない。
スタッフが｢今なら撮影できます！｣と声をかけてくれ、メンバーも急いでいこうぞと駆け足で位置に着く。

が。

相｢……？降ってなくない？｣

櫻｢降ってるよ｣

ｽﾀｯﾌ｢ウソ？！ちょ、やっぱ退避！！！｣

ぽつぽつ、と小さい雨音が聞こえる。
あぁやっぱダメか。

『ツイてないよ』

二｢誰かいるのかな｣

『なにが？』

二｢雨男か、雨女｣

『嵐だから？』

二｢あー、それも有り得る？｣

こんな気象系の名前になれば、もしかしてその影響もあるんじゃないか、なんて考えるけど。

個人的には、去年くらいの休みの日を思い出していた。