#15 ページ16
・
(ｺﾝｺﾝ)
『失礼します……終わりました〜』
ｽﾀｯﾌ｢あっ、戻ってきた、お疲れさん｣
撮影とインタビューと終わり、控え室で待ってくれていたスタッフに声をかける。
メイクルームに入って、美容院と同じようにクロスをかけてもらう。
準備していると、別のスタッフ…美容師さんか。男性だ。
｢よろしくね、Aさん｣
『よろしくお願いします』
｢髪の毛は、どうする？｣
『普段は…とにかくこの量が増える後頭部を』
｢すごいな、これは｣
『ここを、丸みをなくして切ってほしくて』
｢…ボーイッシュカットってことでいいの？｣
『はい』
前回切ってもらったのは、たしか去年の11月だっけ。
韓国のコンサートが終わって、バタついてたスケジュールが落ち着く日に入れてもらった記憶がある。
……ったく、ちゃんとそういう事も話入れろよ………
作者｢あ、なんか言った?｣『いいえ?』
ちなみにコンサート終わりに行った時は母親とマネージャーと同伴で。
マネージャーにはどんな風に髪を切ってもらっているかという情報を把握してもらうために来てもらっていた。
｢後頭部は丸みなし、段を作って襟を作ってもいいし作らなくてもよし…
耳は見えるように切ってOK…
前髪は流すように……ってこれホントにボーイッシュカット｣
『……切ってもらって』
｢お、OKです……｣
ブラシで髪をといてもらい、ハサミで切ってもらって。
時にはスキバサミも登場。
自分の周りを回って、切ってもらって。
いつの間にか、前回と同じようなヘアスタイルになった。
『おぉ、サッパリ』
｢どう？｣
『ありがとうございます、スッキリしました』
後ろも美容師持ちの鏡で確認して。
うん、バッチリ。
身だしなみを整え、ありがとうございましたと声をかけて帰宅の準備。
ガチャ、とメイクルームを出る。
荷物の片付けをしていた、美容師が一言。
｢そりゃ、男の子に間違われるよ｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 311人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：harutomo | 作成日時：2023年11月9日 8時
