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相談所に戻ると、グルッペンとオスマンの二人と、見知らぬ軍服の男がソファに座っていた。彼がそうか、とAが内心呟く。部屋の扉を開けると、軍服の男が私の姿を見て立ち上がった。
｢…もしかして、A？｣
｢そうです。えーと、…お久しぶりです…？｣
｢覚えてないなら無理しなくていいよw初めまして、俺はひとらんらん。ひとらんって呼んでよ｣
ひとらんらんと名乗った男は、目を細めて私を見つめている。…いや、なんだろうか、親戚のおじさんおばさんが、｢大きくなって…｣などと言いながら向ける視線に近い。というか、実際そうなのだろう。
そこにグルッペンがにこやかに告げた。
｢皆、喜べ！今日からひとらんらんが新しくウチで働くことになったゾ！うむ、全くもって喜ばしい限りだな！｣
｢それは喜ばしいですね……って、は？｣
｢そういう訳だから、よろしくね｣
グルッペン、オスマンの二人はニコニコしている。いやいや、と私がグルッペンにつっこむ。コネシマとトントンも私と同じように驚いた表情をしていた。
｢この事務所、とうとう人と妖怪の人数比がイーブンになりますけど？｣
｢イカンのか？｣
｢いや、イカンとかじゃなくて…｣
｢ああ、それともう一つ｣
グルッペンが私の言葉を遮る。
｢ひとらんは俺の式神になってもらったから。A、事後報告になってすまない｣
｢｢…へ！？｣｣
私とコネシマの声が重なった。いや、待て。だって、それはまずくないか。先程の驚きを軽く超えてきた。
｢いや、事後報告なのは別に良いんですけど。え、いやでも。グルッペンさん、契約の対価は、｣
｢それについては心配いらない。なあ、ひとらんよ｣
｢うん、A。安心してよ｣
ひとらんらんの表情は相変わらず穏やかに凪いでいる。本当に安心していいのだろうか。しかし、兄さんから聞いた話では、ひとらんとの契約の対価は人の寿命であったはずだが…。
悶々としていると、トントンが口を開いた。
｢…グルさんがええなら構わんけど。けど俺、社員の５分の２と会話出来へんの、さすがに不便やねんけど…｣
｢すまないトン氏笑…そうだな、さすがにどうにか出来ないか、考えた方がいいな｣
｢頼んますw｣
トントンが後頭部をかきながら苦笑して言った。
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鶏太郎(プロフ) - 猫の手さん» 猫の手さん、コメントありがとうございます！気づくのが遅くなってしまいました(汗)動画ネタや伏線、小ネタを詰め込むのを生きがいにしているので、それに気づいてもらえてとても嬉しいです！今後も更新頑張りますね！ (2020年8月31日 0時) (
レス) id: 10d9e4ee33 (このIDを非表示/違反報告)
猫の手 - 所々で話が繋がっているところが、読んでいてとても面白いです!!次の話も読んできますね!!更新頑張ってください! (2020年7月18日 15時) (レス) id: f27b2b8a60 (このIDを非表示/違反報告)
猫の手 - 今回初めて最初から読ませていただきました。 妖怪ものの小説がすごく好きでこの小説を見つけたとき凄く読みたいという気持ちにかられましたね…() 読んでるうちに、shaの時のお話ってもしかしてknの時と話が繋がっているのでは…?と考えたりして (2020年7月18日 15時) (レス) id: f27b2b8a60 (このIDを非表示/違反報告)
鶏太郎(プロフ) - まみむさん» まみむさん、コメントありがとうございます！自分が読みたいものを書いている節しかないので、そう言って貰えて本当にありがたいです…！笑今後もゆっくりと書いていきますね！ (2020年7月14日 23時) (レス) id: 10d9e4ee33 (このIDを非表示/違反報告)
まみむ(プロフ) - いつも楽しませてもらっています。鶏太郎さんのペースで続きも楽しみに待ってます。面白い作品をありがとうございます (2020年7月12日 22時) (レス) id: 143523a762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶏太郎 | 作成日時：2020年7月5日 14時
