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✳エーミール視点
俺は研究室に戻り後ろ手で扉を閉めると、そのまま鍵をかけた。胸ポケットから先日ショッピから譲渡された目薬を取り出し、両眼に一滴ずつさす。
目をつむり数秒待ち、ゆっくりと口を開く。
｢…シャオロンさん、少しいいですか？｣
｢…なんや、今昼寝中やったんやけど｣
｢相談したいことがありまして｣
誰もいないはずの部屋の中で問いかけると、返事が返ってきた。目を開くと、ごちゃごちゃと研究材料や備品の散乱している机の上にシャオロンが座っていた。行儀の悪さに思わず苦言を零す。
｢…シャオロンさん。そこに椅子あるんですけど｣
｢妖怪相手に説教されてもなぁ。ええやん、どーせ誰にも見えへんのやし｣
｢まあ、そーかも知れへんけどやな…｣
いや、本題はそこでは無い。説教をしかけていた口を一旦閉じる。気を取り直して、先程チーノとAが話していた内容をシャオロンに伝えた。
｢…て訳なんですけど。これってショッピ君に報告すべき事なんですかね？｣
｢は？当たり前やん。エミさん正気か？｣
｢いや、だってホントに遊びに行くだけやったら申し訳無いですし…｣
以前Aさんに聞いた時は、彼らは戦略的互恵関係だと言っていた。しかし今日の二人の様子は、いつもと違うようだった。大体、少女マンガ的展開で言ったらやで？男女二人、祭りに誘う、二人で話したいことが…と来たら。
｢こ、告白とか…だったら二人っきりの方が良いと思いません？｣
｢ホンマにエミさんは脳内お花畑やな。そんなやから童貞独身未婚なんや｣
｢それは今関係ないやろ！！｣
シャオロンが心底呆れたように溜息をつく。
｢チーノって奴は妖怪やってこの前ショッピに聞かされたばっかりやんけ。正体隠してた辺り、絶対にそいつアカンで。今、俺がシバいたってもええぐらいやわ｣
｢そ、そんなに…？｣
｢そもそもの常識が、俺とお前らとでは違うんや。悪いことは言わんからショッピにチクッとけ｣
シャオロンの強い口調に押されながら、エーミールはショッピに電話をかけた。
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にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めちゃくちゃ面白いですッ…!!!もう…好き(語彙力皆無)htrnのモンペ具合が好き過ぎるんだよなぁ…(( 更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (2023年2月28日 0時) (
レス) @page45 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ - 私にどストライクの作品です！！更新頑張ってください！！ (2021年11月1日 0時) (レス) id: 23a9beafd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶏太郎(プロフ) - ソウさん» ソウさん、コメントありがとうございます！ゆっくりとですがじわじわ更新しております！今後ものんびり待っていただけると幸甚です！ (2021年3月24日 0時) (レス) id: 1d5de77dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ソウ - 初めまして！前からこの作品を読ませてもらっていたのですが、やっぱり面白いですね！今後の更新も楽しみにしています！ (2021年2月26日 7時) (レス) id: 41f6688bcf (このIDを非表示/違反報告)
鶏太郎(プロフ) - 田中さん» 田中さん、ご指摘ありがとうございます！会話文中にw等を使っていたのは、｢動画内の彼らのテロップに寄せた方が、脳内再生余裕かな？｣と判断していたためです。自身でも悩んでいた部分でしたので、大変参考になりました！次回からちょっと試してみますね！ (2020年9月2日 19時) (レス) id: 10d9e4ee33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶏太郎 | 作成日時：2020年8月28日 23時
