外伝『武者を支えたモノ達（Rb）』 ページ40
「邪魔するで」
断りを入れながら、ロボロはグルッペンの居住区に立ち入った。
相談所として使うようになって少し経つせいか、以前はもう少し整然としていたテーブル周りに、少し書類が散らばっている。
「お、ロボロじゃん」
俺の来訪に気づき、ソファからムクリと起き上がったのはひとらんらんだ。帽子で目元を暗くしていたのだろう、起きあがりざまに転がった帽子を彼が拾い、被り直した。
「ひとらんだけか」
「うん、もうそろそろ大先生とトントンがくるらしいけど、今は俺だけ。グルッぺンも丁度出かけてるし。ロボロは何の用事？」
「いや、ちょっとペ神に呼び出されてな。行きしなに顔出しただけや」
ちなみに、しんぺい神の呼び出しの用事はおそらく大したことでは無い。いい酒が手に入ったから飲みに付き合えとか、そんな所だろう。
これまたちなみにだが、Aにその事を伝えたら「ゆっくり楽しんできてください」と笑顔で送り出された。なお、口酸っぱく「ヤバかったら直ぐに呼べ」と釘を刺したのは言うまでもない。
まあ、最近のAは少し顔付きも変わってきて、前よりは用心するようになった訳やけど。まあ？そこは評価してやらんでも無いけど？なんて、心の中で呟く。
ふわふわとその場を漂いながら黙考していると、ひとらんが後頭部をかきながら言葉を零した。
「…口に出してもしょうがないのは分かってるけどさ。ロボロとか大ちゃんって好きな所に行けるじゃん。あれ、本当に羨ましいんだよね」
「ん？…あー、まあひとらんは刀に縛られてるもんな」
「そうそう。しかも俺はコネちゃん程持ち歩き易い訳でもないじゃん？」
「シッマ…も、持ち歩きやすいとは言いきれへん気もするけどな」
ぬいぐるみやしな…と、続けようか迷ったが留める。
「けど、俺もひとらんの気持ちは分かるで。元々は俺も依代有りきの存在やったから」
ひとらんが目を丸くした。
「え、そうなの？依代から離れることとか出来るようになるんだ」
「せやで。かなり昔の話にはなるんやけど…、いや、そんなに面白い話でもないしな。やめとくわ」
「構わないよ。ロボロさえ良ければ是非聞きたい」
「んん、…そう言ってくれるなら、まあ話すか」
面白い話ではないからな？二回目の念押しの後、俺はひとらん相手に昔話を語りだした。
「まず、そうやな。俺の一番最初の記憶は、戦場からはじまってた」
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にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めちゃくちゃ面白いですッ…!!!もう…好き(語彙力皆無)htrnのモンペ具合が好き過ぎるんだよなぁ…(( 更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (2023年2月28日 0時) (
レス) @page45 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ - 私にどストライクの作品です！！更新頑張ってください！！ (2021年11月1日 0時) (レス) id: 23a9beafd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶏太郎(プロフ) - ソウさん» ソウさん、コメントありがとうございます！ゆっくりとですがじわじわ更新しております！今後ものんびり待っていただけると幸甚です！ (2021年3月24日 0時) (レス) id: 1d5de77dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ソウ - 初めまして！前からこの作品を読ませてもらっていたのですが、やっぱり面白いですね！今後の更新も楽しみにしています！ (2021年2月26日 7時) (レス) id: 41f6688bcf (このIDを非表示/違反報告)
鶏太郎(プロフ) - 田中さん» 田中さん、ご指摘ありがとうございます！会話文中にw等を使っていたのは、｢動画内の彼らのテロップに寄せた方が、脳内再生余裕かな？｣と判断していたためです。自身でも悩んでいた部分でしたので、大変参考になりました！次回からちょっと試してみますね！ (2020年9月2日 19時) (レス) id: 10d9e4ee33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶏太郎 | 作成日時：2020年8月28日 23時
