花火

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小学生の頃、学年でも人気のあった男の子に告白された。
名前は曖昧だが顔は鮮明に覚えている。
輝きに満ち溢れた大きい瞳に綺麗な唇。
髪も周りよりかっこよくスタイリングされていて、周りから一目置かれている存在の彼は小学生にしては相当ませていた。


その男の子は人気だった。
いつも違う女の子と一緒にいて、子供ながらにこいつは将来女を貢がせる男になるな、なんて考えていたのが懐かしい。

私はその頃から瑞稀にベッタリでその現実に満足していた為、その男の子に全く興味がなかった。
........それが珍しかったのだと思う。



「Aちゃん、好きです。」


『…ごめんなさい。』



大勢の前で公開告白をされた。
その時の意図なんて今となってはわからないし、知ろうとも思わないけれど度胸だけは認める。


彼のその言動は彼を好いていた女子達に火をつけた。


その日から体操着をハサミで切られたり、机の上に落書きされたりした。
顔がちょっといいからって調子に乗るなと言われ続け、そういう日々を送っていたら段々、外見で判断する人を嫌うようになっていた。









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