絞殺 (ページ39)

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「いらっしゃい。久しぶり。」

『お久しぶりです。あ、アップルティー1つ。』

「了解。」

彼と付き合ってからはあまり来ていなかった優斗さんのカフェに顔を出した。
店内には私以外のお客さんは居なくて、アップルティーを淹れ終えた優斗さんは私の目の前に座った。

「上手くいったんだね？」

『あ、はい。おかげさまで。』

「随分と溺愛されてるんだね。」

『え？』

首をトントンとする優斗さん。
一瞬なんのことか分からなかったがどうやらそれは私の首にくっきりと付いた紅い斑点のことだった。

『あ、あぁ。そうなんです、ちょっと...』

「ちょっと？」

『...嫉妬が酷いですけど。』

「へえ。」

『...浮気じゃないけど、浮気っぽいことしちゃったらお仕置きされちゃって。』

少し恥ずかしいことも優斗さんになら不思議と話せる。
恋愛初心者の私には話を聞いて助言をしてくれる、言わば先生のような存在の人物が必要だった。
だから私は作間くんのことも、瑞稀くんのことも、優斗さんに話した。

「そうなんだ、そんなことが。」

『はい、』

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