絞殺 (ページ31)

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「はぁ。」

俺の溜息の原因は他でもない西園寺にある。
人付き合いが苦手だったはずなのに彼女のことは気になって毎日声をかけてしまい、今ではお昼まで共にしている。

なぜ俺が西園寺にベッタリになってしまったのか。
その理由がいつまでもわからなかった。

自分と似てるとは思ったけれどそれだけで一緒にいたいなんて思わないだろうし、無意識に近づいてしまう理由が自分でわからないのだ。

「何か悩み事？」

俺にアップルティーを差し出しながら聞いてきたのは幼馴染の髙橋優斗。
歳上だけど俺の数少ない友達の1人。

「うん、まあ。」

「学校のこと？」

「うん。」

俺をイメージして作ったと聞いた甘さ控えめのアップルティーを乾いた喉を潤す様に喉に流し込んだ。

「あ、もしかして好きな子でもできたんでしょ。」

「ぶっっっ、」

口に含んだアップルティーを吹き出しそうになった所で手で精一杯抑えた。

「転校先で出会った女の子が可愛くて毎日話しかけちゃうんでしょー？」

「なんでそれっ、」

「幼馴染だから分かりマース。」

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