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優斗さんは優しすぎた。
彼が優しすぎた故、私は甘えてしまった。
家族とも仲が良く、友達の多い女子高生。
それは私の理想だった。
私は毎回そんな理想な女子高生になりきって話をした。
校外の人になら、美化した偽りの自分を見せてもいいと思ったから。
自分の人生に【退屈】を覚えたことのない、充実した生活を送る女の子として優斗さんと接した。
だけど本当の悩みというものは隠せないもので。
「最近溜息が多いみたいだけど悩み事？」
私の悩みの種は井上くんだった。
彼は転校してきてから毎日私に話しかけてきて、一度お昼を共にして以来、毎日裏庭に来て私とお昼を共にする。
彼がどうしてそこまで私に関わってくるのか私には分からなかった。
リアルの私を知らない優斗さんになら少しだけ悩みを打ち明けてもなんの支障もない。
そう考えた私は、悩みを打ち明ける決心をした。
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作者名：悠 稀 。 | 作成日時：2018年9月30日 16時
