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【西園寺A】
そいつの名前。
転校した日から、俺は彼女を見つめ続けた。
別に気がある訳ではないが、なんとなく、なんとなく俺と同じような雰囲気を纏った彼女が気になって仕方がなかった。
誰とも行動を共にせず、男女ともに滅多に話さない。
そんな女を初めて見つけた俺は、興味が湧いてしまった。
“瑞稀くーーん♡今日どっか行かなーい？？？♡”
猫撫で声の気持ちの悪い女。
そんな女共が気持ち悪くて、大嫌いで、少し辛辣に返事を返すと何故かそれが女共の心を掴んでしまったようで、転校初日に得た人気よりさらに人気になってしまった。
「興味無い。てか煩い。どっかいって。」
そう返すとキャーーー♡と叫びながら俺の言った通りにどこかに行ってしまった。
ふとチラリと隣の席を見ると窓の外を見て溜息を吐く西園寺がいた。
何でこんなにもこいつは【退屈】そうなのか気になってしまった。
だから俺は。
「人生楽しい？」
そう彼女のノートに残してしまったのだ。
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作者名：悠 稀 。 | 作成日時：2018年9月30日 16時
