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廉くんにきちんと話すと決めた日から、暫く経った。夏休みも明け、あの日以来、廉くんとも兄とも何も無かった。
頭の中と心の中を整理し、話したいこともある程度固まった私は、
『もしもし、廉くん。今大丈夫?』
「うん。」
廉くんを使われていない空き教室まで連れていった。
「どうしたん?」
『あのね、』
1度深呼吸をし、私は全て話した。
本当は好きな人がいて、それが岸くんだということ。
だから廉くんを好きになれないということ。
兄にも心配されて考えた結果廉くんとの関係を辞めたいということ。
そこまでを落ち着いて話すと、廉くんの溜息が聞こえた。
「そうなん。まぁいいよ、俺は。」
『...え?』
「自分のこと好きじゃない女なんか抱いても意味ないしな〜。」
『...』
「まぁ、この関係は俺らだけの秘密。これからもいい友達で、な?」
『...うん。』
そこまで言うと廉くんは教室を出ていってしまった。
その瞬間身体の力が抜け、涙が零れた。
自分が悪いのに涙が流れて止まらなくて情けない。
そんな時だった。
「大丈夫?」
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悠 稀 。(プロフ) - りーさん» ありがとうございます!現在15日まで休みをもらっていまして更新はまだ先になると思いますがお待ちください!がんばりまーす! (2018年8月13日 17時) (レス) id: 44e2d305a4 (このIDを非表示/違反報告)
りー - すごく面白いです!岸くん好きなので、楽しみにしています。頑張って下さい。 (2018年8月13日 8時) (レス) id: 29a3851b18 (このIDを非表示/違反報告)
悠 稀 。(プロフ) - 莉子さん» ありがとうございます! (2018年8月6日 15時) (レス) id: 44e2d305a4 (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - 毎回更新楽しみにしてます!すごく好きな作品です!頑張ってください!! (2018年8月6日 15時) (レス) id: fe73cf0ded (このIDを非表示/違反報告)
悠 稀 。(プロフ) - 雪乃瀬 沙奈さん» ありがとうございますー!! (2018年8月5日 23時) (レス) id: 44e2d305a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠 稀 。 | 作成日時:2018年7月30日 18時