愛を、ください。 (ページ23)

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告白ページ23

あの日から、Aの悪い噂は少しずつ消えてき
た。

いじめもなくなったらしく、友達とまではいかないが話せる子も出来たらしい。

Aも前よりは笑顔が増えた気がする。

紫耀も嬉しそうにしている。

あれ以来、俺の家に泊まることはなくなった。

だけどたまにお互いの家でご飯を食べたりしている。

今日はその【たまに】の日。

今日の晩御飯はオムライス。

永瀬「わー、美味しそう。」

『今日は廉くんの好きなオムライスにしてみたの。』

好みなんて、いつ話したのか覚えていないぐらい昔に教えていたらしい。

教えたような、教えてないような。

俺としては教えたことすら定かではない。

永瀬「...覚えてくれてたんやな。」

『当たり前でしょ。』

永瀬「...」

んーおいしいなんて言いながらオムライスを頬張るAを見ていると、自分の感情を抑えられなくなる。

今まではちゃんと「今は教師と生徒だから」と言い聞かせてきたが、もう自分の気持ちに蓋をするのは限界だった。

駄目だと言って鍵をしていた扉をついに開いた。

永瀬「A」

『ん？』

永瀬「好きです。｣

この日、初めて自分の気持ちを伝えた。