愛を、ください。 (ページ22)

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救出ページ22

永瀬「あ、そーや。これ。」

ポケットに入れていたスマホを取り出して皆に見えるように見せた。

永瀬「...これ、どうしよっか。」

“！！！...ごめんなさい。”

永瀬「謝るんやったらAに謝って。」

“...ごめんなさい、もう、しません。”

永瀬「じゃあ、俺は保健室戻るわ。この話はもうおしまい。な？」

“っ、はい。”

永瀬「なかなか物分りいい子やん。可愛い可愛い。これからAのことよろしく頼むわ。」

そう告げて、教室を出た。

そしたら後から追いかけてきたA。

『廉くん！！！ありがとう！』

永瀬「俺は大丈夫やから。教室戻りな？」

『うん！！』

好きな人を助けられた喜びと、安心から大きく息を吐いた。
Aを助けるためとはいえ、スマホで録音してたという嘘をついてしまったわけで。

永瀬「あー、どうしよかな...」

平野「廉。」

永瀬「...紫耀。」

平野「かっこよかったやん。」

永瀬「...みてたんか？」

平野「うん。録音は嘘なんやろ？」

永瀬「バレてたか...」

平野「当たり前や。何年親友やってると思ってんねん笑」

すべてを見られていた上にすべてバレている。

流石、何年も親友でいてくれているだけある。

平野「...好きなんやろ？」

永瀬「へっ？」

平野「Aのこと。」

永瀬「...」

平野「...がんばれ。」

永瀬「おう。」

Aの話を聞いてくれたり、相談に乗ってくれたり色々してくれたのはこの男だった。

ありがとう、紫耀。