愛を、ください。 (ページ3)

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温癒ページ3

制服の替えを置いている保健室に向かった。

過去に着替えを教室に置いていたことで、イタズラされた為、保健室に預けることにしている。

保健室に入ると、

永瀬「お、Aやん。...って、またびしょびしょやん。」

保健の先生兼私の幼馴染の廉くんが迎えてくれた。

【また】

そう【また】。

もう何回されたかわからない嫌がらせ。

その内容はいつも私が誰かを誘ったとか、誰かの彼氏をとったとか。

あ、先生からの評価が良かったことで色目使ってるんじゃないかって言われたこともあったっけ？

よく覚えてないや。

何回も濡れた姿で保健室を訪れるとだんだん慣れてくるもので。

廉くんが用意してくれたタオルを無言で受け取って髪の毛を拭いた。

永瀬「まーなんでお前はこんなにも女にいじめられるんや？」

『...馬鹿な男が勝手に勘違いして、馬鹿な女が怒ってるだけ。』

永瀬「...そーか。」

『...廉くん。』

永瀬「...なんや？」

『抱きしめて。』

そういった私の頬には涙が伝っていた。

返事をせずに、廉くんは私を優しく抱きしめてくれた。

これも、何回目なんだろうか。

私は、廉くんに特別な感情がある訳ではない。

だけど、ふとした時に、

温もりが欲しくなる。