愛を、ください。 (ページ18)

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振動ページ18

校長「永瀬先生、平野先生、ちょっといいですか？」

校長に呼ばれて、俺と紫耀は校長室に向かった。

この時はまだこの騒動について知らなくて、校長室で全て説明を受けて初めて知った。

校長「...どういうことですか？」

Aの家が大変で、学校でもいじめられて倒れてしまったこと。

いじめられている為、嫌がらせで着替えがなくなることを防いで着替えを保健室に置いていたこと。

少し前から自殺未遂を繰り返していたこと。

今、俺の家に上がり込んでいること。

すべて話した。

紫耀もその会話は別にやましいものではなく、面談での“元から知り合いだったから生まれた会話”と説明した。

俺と紫耀が親友で、俺とAが幼馴染という関係をきちんと話せば、校長もわかってくれたみたいだった。

校長「私はまだ理解してあげられるけど、生徒達はきっと理解出来ていないでしょうね。」

その言葉を聞いた時、俺は一気にAのことが心配になった。

今まで散々男に言い寄られて、女にいじめられてきたAだ。

きっと、またなにかされている。

永瀬「俺、Aのとこ行ってきます。」

校長「待ちなさい！！！」

永瀬「でも！！」

校長「...分かった。そんなに心配なら、視聴覚室で待ってなさい。」

永瀬「...はい。」

俺は静かに、

Aを待った。