検索窓
今日:1 hit、昨日:62 hit、合計:67,721 hit

57話 ページ7

産み落としたあと、お母さんは疲れきって
意識を無くしてしまった。
だから、まだ赤ちゃんに会っていない。

「別にどっちでもいい」
そのまま窓の外に目を移した。

…今はそっとしといた方がいいか。

「じゃあ、気が向いたらベル鳴らして」
俺は部屋を出た。

その足のまま、控え室に入った。

『サクラ アツノ
佐倉 温乃』

保険証を片手に
カルテの空欄に名前を埋める。
男の子にしては珍しい名前だなぁ。
自分が言うのもあれだけど。

「どんな感じ?今回の子」
「亜由美さん」

亜由美さんがカフェオレ俺に渡しながら
向かい側に座る。

「ありがとうございます」
「いえいえ、赤ちゃんの方は何も問題はなかったわ」
「本当に助かります、ありがとうございます」

絶対ここには看護師が足りない。
看護師二人でなんとか回してはいる。
誠司くんは医局に行ったり、他の病院に手伝いに行ったり、勉強しに行ったりと忙しい。

だけど、出産の時は必ずいてくれる。
なにかあった時、怖いから。

「来月の話になるんだけど、
助産師増えるのよ。あやめ助産院」

「え!ほんとですか!」

「まあ、もう誠司が医者だから助産院ではないんだけどね。誠司のお母さんのあやめさんが始めたからずっとあやめ助産院なんだけど。」

そっか、もう助産院じゃないんだ。
あやめさんはだいぶ前に他界している。
誠司くんのお父さんは村の診療所を
助産院の隣でやっている。

58話→←56話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
38人がお気に入り
設定タグ:オリジナル , 妊娠 , 男性妊娠 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

朱々璃(プロフ) - こんぺいとうさん» 閲覧ありがとうございます!コメント頂けるとやる気起きます笑 少しずつですが頑張ります(^^) これから、兄弟一人一人の恋事情も挟みますのでお楽しみください!これからもよろしくお願いします (2017年11月13日 12時) (レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください!楽しみにしています! (2017年11月11日 23時) (レス) id: 44526260a6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:朱々璃 | 作成日時:2017年11月2日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。