94話 ページ44
結局お産がなくて
一回夜中に家に帰ると
兄ちゃんがリビングで仕事をしてた。
「ただいま、どうだった?」
「『うちは産ませる方向でいるので
認知しなくても構わないです』って言った」
「そっか」
お父さんには受け止めて貰えなかったみたいだ。
まあ、そんなものかもしれないけど。
金銭的にはあんまり困ってないし。
兄ちゃんと雨生と光貴は将来、
自分の家庭を持つから家を出るとしても
俺が蒼真を養えばなんとかなるはず。
蒼真もまた学校に行き直せばいい。
「でも、お母さんは追いかけてきて
『少しでもサポートはさせて欲しい』って」
「生まれたらおじいちゃん、おばあちゃんって
抱っこしてもらおう。
お父さんだって蒼真のこと考えて
言ってくれてたわけだし」
この子が生まれたら、
篠原家のたった一人の孫になる。
絶対会ってあげてほしいから。
「そうだな、
そう言えば冷蔵庫に光貴の作ったケーキあるから
食べていいって言ってたぞ」
「すごいな光貴…
俺、同じ学校通ってたとは思えないほど
不器用なんだけど」
取り出したケーキはすごく綺麗で
アイシングクッキーが刺さっていた。
めっちゃオシャレだ。
「うまっ!」
味も抜群。
あいつマジですごいやつなのかもしれない。
「あ」
食べているとリビングに入ってきた
光貴と目が合った。
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朱々璃(プロフ) - こんぺいとうさん» 閲覧ありがとうございます!コメント頂けるとやる気起きます笑 少しずつですが頑張ります(^^) これから、兄弟一人一人の恋事情も挟みますのでお楽しみください!これからもよろしくお願いします (2017年11月13日 12時) (レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください!楽しみにしています! (2017年11月11日 23時) (レス) id: 44526260a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱々璃 | 作成日時:2017年11月2日 1時