私と不良と生徒会。2 【ars&∞】 (ページ22)

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66*一番熱いやつページ22

松本くんが転んでしまって、思わず名台詞を言おうとしたら村上さんに叩かれた。

　

…力が強いんですよ。ゴリラですか。←

　

今は雫ちゃんが走ってる。

差は結構開いてたけど、練習の成果か雫ちゃんが何人か抜かしていく。

「頑張って！！雫ちゃん！！」

　

私の声が届くように

　

できる限りの大きな声で応援する。

　

ふと気づけば渋谷さんの姿が見当たらなかった。

「渋谷さんはどこですか？」

横山さんに聞くと、校庭の端を指差す。

そこには腕を組ながら、校舎に寄りかかっている渋谷さんの姿が。

　

パーカーのフードを被ってうつむいてる。

　

あれは…応援してるのでしょうか？

　

なんて思っている時に雫ちゃんがまた一人、抜かしていった。

その時、渋谷さんがパッと顔をあげて、よっしゃ、と小さくガッツポーズをした。

　

あぁ、一番熱くなって応援してるじゃないですか。

　

ちょっと新しい一面を見れた気がして嬉しく感じた。

　
　

『ほんまはめっちゃええやつやねん！！』

　
　

いつか村上さんに言われたこの言葉。

　

今、少し、分かった気がします。