第33話 ページ33
開会式も終わり今は一年生の徒競走。何故か実況席にはチーノがいて身を乗り出しながらマイクを握っていた。
「開会式が一番辛いよね〜、あんなに暑いのに先生の話長すぎ！」
「そうだね〜」
香奈はテントの中で一年生が汗を流しながら必死に走る姿を見ながら日陰を満喫していた。
プログラムを確認すると次は私達の徒競走だったのでそろそろ集合がかかるか、と思い腰を上げる。
「香奈、行こ」
「え〜もう？あ〜日陰から出たくないー！」
「仕方ないでしょ、百メートル走るだけじゃん！」
「その百メートル走のために二十分も日向で待機しなきゃいけないんだよ！？いやだ〜」
クラスの中心的存在なだけあって彼女は元々活発な方だ。運動神経も決して悪くはないが、たまに出るこの怠惰な一面に溜め息をつく。
ぐずる香奈を引き摺りながら集合場所に行くと、ちらほらと参加生徒が集まっていた。
「ほら〜まだ早かったんじゃないの〜？」
「うっ、ごめんって…」
じと目で見てくる香奈から横に視線を逸らす。逸らした視線の先には同じく徒競走に出るのかこちらに向かって来るロボロ。彼も私に気付いたようで、顔をぱっと明るくし小走りでやって来た。……ちょっとかわいい
「Aさん！Aさんも徒競走なんやね、生徒会で俺とひとらんだけやったからちょっと安心したわ」
「そうなんですね、ひとらん君とは一緒じゃないんですか？」
「俺は放送席から来たからなぁ、ひとらんは生徒用のテントから来ると思うねんけど…」
そう言ってテントの方に目を向けるとタイミング良くテントからひとらんらんが出てきた。
「……あれ、ロボロもう来てたんだ。Aも徒競走なんだね」
「はい、頑張りましょうね。ところで、他の生徒会の皆さんは何の競技に出るんですか？」
少し悩む素振りを見せた後、ロボロが口を開いた。
「あーえっとなぁ、確かチーノとオスマンとエミさんが徒競走で、グルさんと大先生が仮装借り物競走、他は皆リレーやったと思うで」
「え？でもさっきチーノさん実況してましたよね？」
「あいつね、自分で徒競走選択して実況しなきゃいけないからって免除になったんだよ」
「ほんまにずる賢いやつやなぁ」
「なるほど……」
ずる賢さは健在のようで
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ちーず(プロフ) - H2Oさん» 報告ありがとうございます！修正しましたが尚間違いがありましたら教えて頂けると幸いです…！ (2021年3月28日 2時) (
レス) id: 33a1b142e6 (このIDを非表示/違反報告)
H2O(プロフ) - 更新お疲れ様です。毎度楽しませてもらっております。報告ですが、33話が抜けております。ページ数と話数が合ってないと気づき数えたら見つけました。 (2021年3月27日 23時) (レス) id: 085a912a91 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - すっごく面白いです！これからも応援してます！！ (2021年1月18日 11時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
ネイト(プロフ) - コメント失礼します！この作品にどハマりしてしまい一気に読んでしまいました(笑)！心の底から本当にこの作品に出会えて良かったっと思っております！大好きです！！！頑張ってください！これからも応援させて頂きます！！！ (2021年1月18日 3時) (レス) id: 58c935ec98 (このIDを非表示/違反報告)
あやややや(プロフ) - 最&高ありがとうございます( ﾟーﾟ)崇めます (2021年1月11日 22時) (レス) id: 074f35644b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちーず | 作成日時：2021年1月5日 13時
