1話 ページ2
切島「A〜学食行くぞ〜」
上鳴「今日は俺たちと食べるんだよな？」
『うん！今行く』
俺は以前から時折出久や焦凍達と学食でランチを食べたりしていたが、今日はかっちゃんたちと昼食を食べる約束だったので、五人で教室を出る。
ホームルーム前に起こったごたごたは、相澤先生が教室に入って来たことでお開きになった。
ギリギリまで終尾に抱きついたままで離れようとしなかった上鳴は、相澤先生に睨まれていたが本人は全く気にしていないようだ。
昨日までとは違う足取りで、終尾はみんなと一緒に食堂へ向かった。
日替わりAランチを選んだ終尾はトレイを持って慎重にテーブルまで移動する。
皮までパリッパリに焼かれたシャケの塩焼きと中心までしっかりと味の染み込んだ肉じゃがの小鉢。こういう素朴な料理は、親の手作りを知らない終尾までもなぜか懐かしい気持ちにさせる。
切島「そういえば今日から本格的に仮免の対策が始まるんだよな！ワクワクすんなー！」
上鳴「必殺技か〜どうしよっかなー！
ばくごーとAはもう決めてんのか？」
爆「はっ当たり前だろ」
『俺は全然...コスチュームも決まってないんだ』
そういえば、演習の際も終尾がコスチュームを利用しているのをあまり見ないなと皆気付く。
編入の際にいくつか要望を聞きサポート会社にコスチュームを製作してもらっていたが、上手く個性に合わず持て余してしまっていたのだ。
瀬呂「サポート課に相談してみれば？」
終尾は丁寧にシャケの骨を選り分けていた手を止め、驚いた表情で顔を上げる。
『サポート課ってそんなこともしてくれるの？』
瀬呂「そうだぜ、知らなかったのか？」
『他のクラスと全然関わりないから知らなかった』
上鳴「まじか！そういえばB組と同じ授業もAが来てからまだないもんな...てことは今日初めてB組に会うのか？」
『うん、B組があるのは知ってたけど一緒の授業は初めてだね』
「B組がなんだって？」
「げっ...噂をすれば」
皆が顔を声の方へ向けると、そこには同じ制服に身を包んだ金髪の少年、B組の物間寧人が立っていた。
何かとかこつけてAに嫌味な喧嘩をふっかけていたものだったが、今日もその延長だろう。
パチリと終尾と目が合う。
A組の連中の中にある見慣れない顔にふっと口角が上がる。
「へぇ、A組が他のクラスと馴れ合うなんて珍しいこともあるんだなぁ！」
からかうような物間の言葉に上鳴が抗議の声をあげる。
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とく - 今日見つけて一気見した勢です。凄く素敵でした。良かったです。更新楽しみにしています。 (2020年6月9日 15時) (
レス) id: 7ea0d5ffd3 (このIDを非表示/違反報告)
闇狐 - ビィランとの絡みをもう少し書いて欲しかった (2019年2月11日 22時) (レス) id: b32f6ac6e2 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち - 最高でした！ もう最初から最後まで一気読みで ページをめくる指が止まりませんでした！ [if] もインパクトありすぎで とってもおもしろかったです 次回楽しみにしてます (2018年12月25日 0時) (レス) id: 2c770ba3a7 (このIDを非表示/違反報告)
霊華 - 何か僕の好きな曲に似てる (2018年11月20日 21時) (レス) id: 55c6bf7b1a (このIDを非表示/違反報告)
てい - 最高です、作品の雰囲気が儚くて美しくて大好きです。 (2018年9月8日 20時) (レス) id: c41ce6be94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺碧 | 作成日時：2018年8月10日 20時
