#4 ページ15
「騒がしいと思って来てみれば、お前らか
何やってんだ？」
「ジャック、お前も契約を……って、イソギンチャクが生えてない……だと！？」
「見た目のわりに超真面目クンかよ！」
「はあ？何言ってんださっきから。っつーか、お前ら頭のソレ、なんなんだ？」
「呆れた不真面目サン達の、取引の代償ですよ…」
「呆れっ…！？」
騒ぎを聞きつけてやってきたというジャックさんの疑問に、肩を竦めながら答える。
それに目を見開いたデュースさん。私の言い方がショックだったのだろうか。
…私はもっとショックを受けたのだけど。
「ってAも取引のこと知って…っ！？いでででっ！頭がもげる〜！」
「ふな"っ！？なんだぁ！？あ、頭がイソギンチャクに引っ張られる！」
「くそっ……絶対服従ってこういうことだったのか……っ」
「「「あぁあああぁああ〜〜！！！」」」
「なんだ？アイツら……頭に生えたイソギンチャクに操られてるみてぇに歩いてったな
なんて間抜けな絵面だ……」
「…見苦しいですね」
「！？Aちゃん！？」
いつもと比べ物にならないきつい私の物言いに、ユウがぎょっと目を開く。
…私だって彼らにそんな言葉をかけたくない。でも、気に入らないんだ。
(アズール先輩でなく、私達を頼ってくれればよかったのに…)
「…とにかく追いかけてみよう、Aちゃん、ジャック」
「は？なんで俺まで。俺には関係ないだろ」
「もしかして怖いの？」
「誰が臆病もんだって？……チッ。お前、だんだんこの学園の空気に染まって来たな」
ユウの煽りに、乗り気でなかったジャックさんが渋々といった具合に「少しだけだぞ」とその勧誘を受けた。…ちょろい。
「おそらく行先はオクタヴィネルで間違いないでしょう。アズール先輩が取引をしていることを匂わせてきていたので」
「お前は何でオクタヴィネルの寮長と親しくなってるんだ…」
「Aちゃんとアズール先輩は仕事仲間だからね〜…あ、今日から一週間、放課後に書類整理のお手伝いするんだっけ？」
「はい。ですからユウ達とは途中までご一緒させていただきます」
「一週間の無償労働…大丈夫なのか、そいつ」
「ただ対価をお支払いするのみですわ」
「対価ねぇ…」
そう言って頭をかいたジャックさんの顔は「納得いかない」と不満そうだ。
それに「私だって不満の多い取引だ」と内心でぼやきながら、「さぁ行きましょうか」と2人を急かした。
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のま(プロフ) - エーメさん» 素敵なコメントをありがとうございます…！そう言っていただけるととても嬉しいです！引き続き頑張って更新させていただきます！ (2021年1月9日 14時) (
レス) id: eb0df26a11 (このIDを非表示/違反報告)
エーメ(プロフ) - はじめまして！この小説すごく面白くて一気読みしてしまいました！これからも応援しています！更新も無理のないよう頑張ってください！ (2021年1月9日 0時) (レス) id: 30ed0185d7 (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます…！そう褒めていただいてとても嬉しいです！展開がわかりやすいように、と気をつけている部分も多かったので本当にとても嬉しい…！(語彙力が…)コメントありがとうございます！ (2020年9月17日 21時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 貴方様の夢小説を読みました。文章が繊細で、ストーリー展開が分かりやすかったです。 (2020年9月17日 18時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - マザーグースさん» あわわ、ありがとうございます…！地道に頑張らせていただきます！ (2020年8月12日 12時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年8月4日 13時
