#2 ページ6
頭を抱えたくなる状況に、癒しを求めてユウさんの方をちらりと見る。
…少しは浄化された気がした。
「何があったかは知らないが、サバナクロー寮生のほうが俺たちよりボロボロみたいだしな」
「犯人が誰か分かった以上、むしろ俺たちが恨みを晴らすのにマジカルシフト大会は好都合、ってこと」
「レオナくん、前に自分で言ってたじゃん？
試合中の攻撃は校則違反じゃないって」
(ケイト先輩の目が笑ってない…本気だ…)
どれも自分に向けられたものでは無い、そうわかっていてもゾクッとしてしまう。
「伝統ある競技で私怨を晴らすだなんて普段なら首をはねてしまいたいところだけど……」
トレイ達がどうしてもと言うからね
リドル先輩はそれを理由に、この被害者側の意志を黙認することにしたらしい。
…トレイ先輩に甘いな、と思ったのは私だけでしょうか。
「君達の気持ちはわかりました
しかし、この状態でサバナクロー寮生たちが試合に出られるかどうか。とくにキングスカラーくんは立っているのもやっとの状態では？」
「ふ………ふ、はははは！」
「！」
「ナメるなよ、クロウリー
手負いの草食動物を仕留めるなんて、昼寝しながらだって出来るんだよ」
急に笑いだしたからどうしたのかと思えば、いつもの余裕そうなレオナ先輩に戻っていた。
「この俺に謝らせたいなら力尽くで謝らせてみろ」なんて煽る始末。
それに、安心するような反省してと思うような…
(うーん…複雑な気持ち)
「ってわけで、学園長。いいですよね？」
「まったく。感動的な話かと思って期待した私が馬鹿でした
いいでしょう。予定通りサバナクロー寮の大会出場を許可します
…学園としても、大会当日にこのような不祥事が世界中に生中継されるのは避けたいところですしね」
「わ、悪い人だ！」
「ユウさん、シッ！」
「ゴ、ゴホン
さあ、観客のみなさんが選手の入場を待ちわびていますよ。早く準備を」
「じゃあ、行くか……っ、ぐ、痛ってぇ……」
下手なごまかしをして、学園長が急かす。
それで一歩踏み出したレオナ先輩だったが、やっぱり体はボロボロなんだろう。声に出ていた。
「…肩、お貸ししましょうか？」
「はっ、お前は自分の身長見直してくるんだな」
「(むっ！)」
(人の善意をなんだと…！！！)
勿論私だってやる気はなかった。でも、痛そうだったし、レオナ先輩達の作戦を利用した罪悪感もあったし…
(なのにチビって！)
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のま(プロフ) - マザーグースさん» 続編にもコメントして頂きありがとうございます！、ほんとに嬉しくてモチベあがりました…！頑張ります！ (2020年8月12日 12時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
マザーグース - この作品大好き…更新頑張ってくださいね。 (2020年8月10日 23時) (レス) id: 446891bd7a (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - 桜雪さん» うああ、ほんと読んでくれてありがとう…！そこまで言って貰えるとほんと自信持てます、、更新頑張れる(*´ω`*) (2020年6月15日 8時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - どうしてこんな神作品今まで知らなかったのか激しく後悔したよのまちゃん。もう秒でお気に入りした、、、、、、設定も描写もはっきりしていてとっても好きです超面白かった、、！ (2020年6月15日 1時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - Aさん» う、あ嬉しすぎて語彙力が消失してますすみません…！そういったコメント頂けるだけで低評価とか吹っ飛ぶくらいです笑 本当にコメントありがとうございます。自信を持って、完結まで向かわせていただきます！ (2020年6月14日 7時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年5月28日 7時
