身勝手ボーイズ#1 ページ41
「……ただいま戻りましたわ」
「おかえりー…って凄い疲れてるね！？」
「…気の所為です」
(隠せてなかったか…)
＿＿2人がじゃれている間に帰ってしまおうと思っていたのに、それは叶わず。結局いつも通りに送ってもらって、私はユウさんの言う通り、確かに満身創痍だった。
…前よりはマシになったとはいえ、あの人達と会話するのは考えることが多いんだ。
「えぇ…？そうかなぁ？」
「そうですよ」
「おーいユウ！玄関で話してないでこっち来いよ！」
「……この声は」
「……えへへ、」
なかなか納得してくれないユウさんにすっとぼけて説得していると、聞き馴染んだ男子の声がそれを遮った。
なぜ彼がここにとユウさんの方を見れば、誤魔化すように笑っている。若干の後ろめたさはあるようだ。
(…時期的にも…あの“自称”勉強会でしょうね)
あの、勉強会としてはほぼ意味をなしてないあの。
「勉強会をするならせめて校内で済ませましょうって言いましたよね？前にここでやった時は結局途中でババ抜き大会になって…」
「しょーがねーじゃん。オレだって校内で軽く済ませてやろーって思ってたのに、今日やろうとしてた範囲に限って難問出たんだよー」
「Aが早く帰ったのにはワケがあると思ったんだが…俺もどうしても教えて欲しいのがあって」
「ってことで、」
「「知恵をお貸しくださいA様！！」」
談話室に向かえば案の定、デュースとエースの姿。
私の顔を見るなり頭を下げてそう頼んできた彼らに、「帰れ」とはとても言いづらくなってしまった。
(本当に疲れたんだけど…でも、わざわざ来るくらいだし…)
「…わかりました」
「おっ！マジで！？そしたら今日は世話になるな〜」
「？今日は？」
妥協に妥協して答えると、嬉嬉として言ったエース。その発言に引っ掛かりを覚えて復唱すれば、「あぁ」とデュースが頷く。
「しっかり勉強できるよう、ローズハート寮長から宿泊許可も取ったから心配しなくていいぞ」
「…安心しました」
(いや、聞いてないんですが！？)
自信満々に言ったデュース。何とか笑顔で答えるも、私の気持ちは荒ぶっている。
「あ、そうだAちゃん」
「？はい」
「これ、お兄さんからだって！」
「！」
そんな荒ぶる気持ちを抑えて笑顔をキープする中、そう言われて渡されたのは、王家の紋章が刻まれた封蝋印の薄い封筒で。
(あぁ…今日は休む時間なんてないのかも)
そう悟るのに時間はかからなかった。
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のま(プロフ) - マザーグースさん» 続編にもコメントして頂きありがとうございます！、ほんとに嬉しくてモチベあがりました…！頑張ります！ (2020年8月12日 12時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
マザーグース - この作品大好き…更新頑張ってくださいね。 (2020年8月10日 23時) (レス) id: 446891bd7a (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - 桜雪さん» うああ、ほんと読んでくれてありがとう…！そこまで言って貰えるとほんと自信持てます、、更新頑張れる(*´ω`*) (2020年6月15日 8時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - どうしてこんな神作品今まで知らなかったのか激しく後悔したよのまちゃん。もう秒でお気に入りした、、、、、、設定も描写もはっきりしていてとっても好きです超面白かった、、！ (2020年6月15日 1時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - Aさん» う、あ嬉しすぎて語彙力が消失してますすみません…！そういったコメント頂けるだけで低評価とか吹っ飛ぶくらいです笑 本当にコメントありがとうございます。自信を持って、完結まで向かわせていただきます！ (2020年6月14日 7時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年5月28日 7時
